これまでと比べるとツアー期間&規模が縮小
シンガーのテイラー・スウィフトは、2020年の6月から8月にかけて、最新アルバム『ラヴァー(Lover)』を引っさげた 音楽フェスティバル形式のツアーの開催を予定。
このツアーでは、テイラーがすでに世界各国に存在する有名音楽フェスに参加するか、もしくは、フェスが存在しない場所には、「ラヴァー・フェスト(Lover Fest)」と題した彼女のファンたちのためだけに専用のフェスを立ち上げる形で行なわれる。
過去に発表したアルバムに関しては、リリース後、半年から1年半かけてツアーを開催し、世界中の各都市を巡り、多い時では118回(※)もの公演を行なってきたテイラー。
セカンド・アルバム『フィアレス(Fearless)』を引っさげたツアーでは2009年3月から2010年7月までの間に世界各都市の会場で118回もの公演を行なった。
前ツアー『レピュテーション・スタジアム・ツアー』は、興行収入が370億円を突破するという、米音楽業界史上、女性アーティストとしては最大の売上を記録。しかし、来夏のツアーに関しては、開催期間も規模も、これまでと比べるとかなり縮小されたものとなる。
長期ツアーに出ない理由
「ラヴァー・フェスト」の開催を告知した際、テイラーは、フェスという形式を選んだ理由について「私にとって『ラヴァー』は野原や夕焼け、そして夏を連想させるアルバム。音楽に忠実だと感じる形でこのアルバムを祝福し、みなさんの前で披露したい」と、夏らしい公演方法を模索した結果だと説明。しかし、その裏には、もう1つ“重要な理由”が秘められていた。
アップル・ミュージックのラジオ番組『Beats 1(ビーツ・ワン)』に出演したテイラーは、長期間におよぶツアーに出たくない、出ることができない理由についてこう説明。
「今、私の家族にとても深刻な問題が起こっているの。長期ツアーに出て、もし何かあった時に家族の元に駆けつけられないなんていうことはあってはならないわ。私には、今、ツアーよりも優先しなくちゃいけないことがある。そのことは、ファンのみんなも、きっと理解してくれるはずよ」
テイラーが明かした“家族が抱える深刻な問題”とは、母アンドレア・スウィフトのがんの再発。
テイラーは、今年4月、2015年にがん宣告を受けた最愛のアンドレアが、再びがんの診断を受けたことを告白。「今は、重要な問題のことだけ心配して、それ以外のことにはストレスを感じないようにしてる」とアンドレアの闘病に寄り添うことを何よりも優先したいと話していた。
今回のインタビューで、「今が正念場なの。自分の人生でクエスチョンマークがついているところと、家族と自分にとって大事なことについて、決断を下していかなきゃならない。だから、ツアー中でも息をつく合間をちゃんと残しておかなくちゃ」と来夏のツアーが短期公演となる、やむを得ない事情を明かしたテイラー。
しかし、もちろん、公演にはとっておきのサプライズを用意しているようで、プライベートで親交のあるアーティストたちが「ラヴァー・フェスト」のラインナップに加わることを匂わせて、ファンの期待を高めている。(フロントロウ編集部)