Photo:ⒸANNAPURNA PICTURES / Album/Newscom、ⒸPARAMOUNT PICTURES / Album/Newscom
飛行機内で鑑賞できる複数の映画で、LGBTQ+のラブシーンだけが全カットされた出来事を受けて、米デルタ航空が編集の見直しを発表した。(フロントロウ編集部)

LGBTQ+のラブシーンだけが全カット

 10月末に、異性愛者のラブシーンも同性愛者のラブシーンも含まれる青春映画『Booksmart(原題)』の飛行機用に編集されたバージョンで、同性愛者のラブシーンだけが全カットされていたことが発覚。この編集されたバージョンを使用した多数の航空会社に多くの非難の声が上がっていた。

画像: 映画『Booksmart』で主役モリーとエイミーを演じたビーニー・フェルドスタインとケイトリン・ディーヴァー。劇中で、エイミーは同性愛者である。

映画『Booksmart』で主役モリーとエイミーを演じたビーニー・フェルドスタインとケイトリン・ディーヴァー。劇中で、エイミーは同性愛者である。

 また、『Booksmart(ブックスマート)』だけでなく、同性愛者である大御所シンガーのエルトン・ジョンの伝記映画『ロケットマン』など、他のLGBTQ+映画でも機内版ではラブシーンがカットされていることが指摘された。

 その後、『Booksmart』の監督であるオリヴィア・ワイルドが飛行機に乗った際に、映画を確認したことを報告。アメリカでは放送禁止用語である「fuck」などの言葉はカットされていないにもかかわらず、女性器を意味する英単語「vagina」はミュートされていたことにも触れ、「これで、観客、とくに女性にどんなメッセージを送りたいの?彼女たちの身体自体がわいせつ?セクシャリティが恥ずかしいもの?」と怒りのコメントを爆発させた。

画像: LGBTQ+のラブシーンだけが全カット

 とはいえ、多くの航空会社は自社のガイドラインに沿うよう第三機関に映画の選別や編集を任せている。それを踏まえたうえで、オリヴィアはこうコメントした。

「すべての航空会社、とくに自分たちの包括性にプライドを持つ航空会社に要請します。(映画の編集をした)第三機関との提携を止めて、視聴者自身が見るかどうかを選択できる(ように視聴前に表示される)未成年者の視聴に対する忠告を信用してください」

デルタ航空が編集の見直しを発表

 今回の指摘では、編集されたバージョンを提供した航空会社として、エティハド航空などいくつかの中東系航空会社と、アメリカのデルタ航空の名前が挙がっていた。

 そんななか、デルタ航空が声明を発表。機内で見られるすべての映画は、配給会社からオリジナル版か、あらかじめ編集されたものが提供されると明かし、『Booksmart』と『ロケットマン』で同性愛者のラブシーンだけがカットされていたことは不必要だったとコメント。続けて、両作品のLGBTQ+シーンがカットされていないバージョンを手配したと発表した。

「配給会社に、デルタ航空用にLGBTQ+のラブシーンを含む『Booksmart』と『ロケットマン』の特別バーションを提供することに同意していただけました」

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 また、デルタ航空では現在、LGBTQ+を扱ったドラマ『ジェントルマン・ジャック 紳士と呼ばれたレディ』や映画『ムーンライト』、『四角い恋愛関係』などが提供されており、同性愛者のラブシーンをカットしたことはデルタ航空の意思ではないと明確にした。

 デルタ空港の発表を受けて、オリヴィアは「ありがとう」とメッセージを送っている。(フロントロウ編集部)

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