エミネムが1年以上ぶりに公式イベントに参加
ニューアルバム『ミュージック・トゥ・ビー・マーダード・バイ(Music To BeMurdered By)』をゲリラリリースし、米Billboardのアルバムチャートで初登場1位を獲得しているラッパーのエミネムが、久しぶりに人前に姿を現した。
エミネムがやってきたのは、ハリウッドの殿堂入りを果たしたラッパーの50セントのウォーク・オブ・フェイムのセレモニー。
50セントは2002年にエミネムの音楽レーベルであるシェイディ・レコーズと契約して大ブレイクしたアーティストで、それ以降、2人は師弟関係を超え、お互いを支え合う兄弟のような関係を築いている。
そんな50セントの栄誉あるセレモニーのために、エミネムは約1年以上ぶりに公式イベントに登場。なんと珍しくスピーチも披露。駆け出し時代の50セントとの出会いについて語るとともに、エミネムにとって50セントの存在がいかに大きいのかが伝わる言葉を、ユーモアのあるスピーチで振り返った。
「昨夜書いたばかりで覚えてないから読みながらのスピーチになるが我慢してくれ。2002年のことはほとんど覚えていないけど、フィフティに出会った最初の日のことは明確に覚えている。彼が初めて部屋に入ってきた時の第一印象は、存在感だ。彼の振る舞いやすべてが、“スターになる”と感じさせた。クレイジーなことに、彼のカリスマ性や性格が音楽にマッチしている。(中略)フィフと最初に会った時なんて、こっちが興奮しちゃって彼の歌を自分がラップして彼に話す暇さえ与えなかったな(笑)それくらい彼に惚れてるってことを示したかったんだと思う。たぶんやりすぎたけど」
「ここに来たのは、ビジネスパートナーのためだけじゃない。世界一の親友のためで、彼の友達でいるのは敵でいるよりずっと楽しい。だってコイツはまじで容赦ないからな!止まらない。彼が戦いに容赦ないことと同じように、ビジネスにも容赦ない。アーティストであり起業家、俳優、監督、プロデューサー、そしてジャグリングだってできるし、(ボードゲームの)スクラブルがめちゃ強い。なんでもできるんだ」
「そして彼は俺の人生が大変な時も助けてくれた。必要としている時にいつもいてくれた。フィフティ、おめでとう。ハリウッドがやっと“スター”を公認した!俺とドクター・ドレははじめっから知ってたけどな!」
最近では公の場にめったに登場しなくなったエミネム。話題になるのは、他のラッパーとのビーフや、社会問題への怒りを爆発させた楽曲などで、ここ数年のエミネムは強面でシリアスなイメージがついてしまっているようにも見えるが、じつはユーモアたっぷりで周囲を笑わせる発言をすることが多い。そんな部分が垣間見えるスピーチで、50セントの殿堂入りを称えた。(フロントロウ編集部)