2020年のモテ傾向「キュレーター男子」とは?
今から約10年前に流行語となった「草食系男子」に始まり、「塩系男子」、「猫系男子」、「ヌクメン系男子」、「ユニコーン系男子」など、日本でも時代の流れに合わせてさまざまな新種が発見されてきた“モテ男子”たち。
海外でも、もちろんモテる男性像にはその時々でトレンドがあるが、2020年代最初のモテ男子として注目を浴びているのが、フロントロウでも以前少しだけ紹介した「キュレーター男子」。
キュレーターとは、美術館や博物館、図書館、公文書館といった資料蓄積型文化施設やギャラリーなどにおいて、アートや資料に関する鑑定や研究を行い、学術的専門知識をもって業務の管理監督を行う専門職、管理職のこと。
美術や文学、音楽といった分野で好きな事を突き詰め、自らの知識や培った審美眼などを活かして美しいものや優れたものを“キュレーション(収集・整理・要約・公開)”している人たちのことを言う。
セレブたちも「キュレーター男子」にメロメロ
一見、地味めにも感じるキュレーションを生業とする男性たちが「キュレーター男子」として注目を集めるようになったのは、近年、人気セレブたちがこぞって、キュレーターの職に就いている一般人男性と交際、結婚したことが大きい。
映画『ハンガーゲーム』シリーズや『世界に1つのプレイブック』で知られ、アカデミー賞を受賞するほどの演技派ながら開けっ広げな性格で“愛されオスカー女優”の異名をとるジェニファー・ローレンスは、2018年夏に交際をスタートしたアート・ギャラリー・ディレクターのクック・マロニーと2019年秋に結婚。
映画『ヴェノム』への出演やアニメ映画『ペット』への声の出演などでも知られる俳優のジェニー・スレイトは2018年に映画『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンスと破局した後、アートキュレーターのベン・シャタックと交際をはじめ、2019年秋に婚約した。
さらに、過去には俳優のデミ・ムーアやリブ・タイラー、モデルのハイディ・クルム、そしてジョニー・デップの元妻で俳優のアンバー・ハードとも浮名を流したモテ男ヴィト・シュナーベルも、自らニューヨークにギャラリーを所有するアートディーラー。
そして、つい先日、45歳での妊娠が明らかになった映画『ブラウン・バニー』や『荒野にて』などで知られるおしゃれ系俳優のクロエ・セヴィニーの子供の父で恋人も年下のアートギャラリー・ディレクターのシニーサ・マーコヴィック。
このように、世間で憧れられる女性セレブたちがこぞってキュレーター男子に傾倒していていることも彼らの人気の急上昇に貢献している。
なぜモテる?「キュレーター男子」
キュレーター男子がモテる一番の理由は、アートに関する造詣が深いという繊細な側面を持ち合わせているがゆえに、女性の感覚がよく理解でき、さらに博識なため、会話をしていて楽しいというところ。
例えば、女性が洋服や髪型、メイク、部屋のデコレーションなどについて相談した場合、多くの男性は「いいんじゃない?」などと、曖昧な返答をして流すこともしばしばだが、キュレーター男子は、きちんと親身になって美しいか否かを考え、率直かつ信頼できる意見をくれる。
さらに、アートへの関心が高く、精通しているということは、もともと裕福な家柄の出身で、幼い頃から芸術に親しみながら育った男性であることが多く、上品さも兼ね備えているだけでなく、女性への敬意ある接し方もしっかりと心得ている。
それに加え、ギャラリー経営やアートディレクションには、広い人脈が不可欠であり、コミュニケーション能力が高く、気遣いもできる人という場合が多い。ソフトな人当りながら、じつは、決断力があり、男らしさも兼ね備えているというギャップにも、グッとくる女性が多いようだ。
アート関連の仕事に就くのは、なかなか狭き門ではあるが、今では、ネットやSNS上で自らキュレーションしたアートや情報を発信するキュレーターも増加している。こちらに関しては、“名乗った者勝ち”といった印象もあるが、知識やセンスを活かして情報を集約・発信しているという意味では、立派なキュレーター。確かな審美眼を持ち、高いコミュニケーション能力を有する、センスの良い相手なら、あなたのすぐそばにもいる、もしくは、あなたにも目指すことができるかも。(フロントロウ編集部)
クリス・エヴァンスの出演作に誤りがあったため、修正しました。