ジャスティン・ビーバーがツアー全日程を延期
シンガーのジャスティン・ビーバーが、世界中に蔓延している新型コロナウイルスのさらなる感染拡大への懸念から、2020年5月から9月にかけて開催を予定していた北米ツアー「チェンジズ・ツアー(Changes Tour)」の全45公演の日程を延期とすることを発表した。
ジャスティンのSNSおよび、ツアーの特設サイトで出された声明には、全日程延期という決断に至った理由についてこのように綴られている。
以下、全文訳。
「現在の公衆衛生上の危機を踏まえ、そして、(ウイルスの)影響を受けているたくさんの人たちへの深い懸念から、ジャスティン・ビーバーは、これまでに予定されている『チェンジズ・ツアー』の2020年内の全日程を延期とします。
ジャスティンは、素晴らしいショーの実現のため、バックバンドやダンサー、スタッフたちと懸命に準備を重ねてきましたが、これまでと同様、彼はファンたちの健康と安全を優先します。
ジャスティンはツアーに出て、全ての人たちにとって安全な場所でパフォーマンスができる日を心から楽しみにしています。ファンのみなさんには、リスケジュール後の日程が発表されるまで、公演チケットをそのまま保持していただくようお願いします。延期後の新たな日程はまもなくお知らせします」
ファンとスタッフの健康と安全を懸念
2月に発売したアルバム『チェンジズ(Changes)』をひっさげて行なわれる「チェンジズ・ツアー」は、2017年7月にワールドツアーを途中キャンセルし、約2年半の休養に入ったジャスティンにとって、リベンジの意味を込めた“復活ツアー”でもある。
久々の大規模ツアーがこのような形で出鼻をくじかれてしまうことには、もちろん胸を痛めているであろうジャスティンは、上記の声明を公開したインスタグラムへの投稿に「僕にとって一番大切なのは、ファンやスタッフチーム、キャスト、クルーのみんなの健康と安全。世界は不安だらけの場所となっているけれど、僕らはみんなで一緒に解決策を見出せるだろう。できるかぎり予定通りの日程で公演を行なおうとしたんだ。なるべく早くみんなに会えるのを楽しみにしてる。どうか安全でいて。僕らはきっとすぐ会える」とコメントを添えて、年内全日程延期という決断が、何よりも、ファンやスタッフたちの安全を考慮したうえでの苦渋ものであることを明かしている。
ジャスティンは、3月に新型コロナウイルスの影響によるチケットの売り上げ低迷を受けて、「チェンジズ・ツアー」の全45公演のうち8公演で会場をスタジアムからアリーナに変更し、規模を縮小することを発表していた。
同ツアーには、アルバム『チェンジズ』の収録曲「ゲット・ミー(Get Me)」でコラボするシンガーのケラーニと、ジャスティンとプライベートでも親交が深いシンガー兼俳優のジェイデン・スミスが、サポートアクト(オープニングアクト)として帯同することが発表されているが、今回の延期により、彼らの出演に変更が生じるか否かなどは、現時点では明かされていない。
新型コロナウイルスの影響により、数々の音楽イベントが中止や延期に追い込まれるなか、2020年の春から秋にかけて予定していたツアー日程やライブを延期・キャンセルしたアーティストは、ジャスティンだけではない。
ハリー・スタイルズやエルトン・ジョン、ザ・ローリング・ストーンズ、マドンナ、カミラ・カベロ、ジョナス・ブラザーズ、アリシア・キーズ、カリード、BTS(防弾少年団)、グリーン・デイ、アヴリル・ラヴィーン、パール・ジャム、ペンタトニックス、スティーヴ・アオキといった、あらゆるジャンルで活躍するアーティストたちが、続々と公演日程の延期を発表している。
ジャスティンは現在、妻でモデルのヘイリー・ビーバー(旧姓ヘイリー・ボールドウィン)や家族とともに故郷カナダで自主隔離生活を送っている。(フロントロウ編集部)