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キアヌ・リーブス主演の大人気映画『マトリックス』で、主人公ネオが着用している高級そうな“革のロングコート”は、実は革製ではない上に、約1メートル300円の激安生地で作られたものだった。(フロントロウ編集部)

キアヌ・リーブスの伝説的映画『マトリックス』

 1999年に公開された『マトリックス』は、キアヌ・リーブス主演の大ヒット映画。シリーズ3作品が公開され、累計1,800億円のメガヒットを記録した。

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 1作目の『マトリックス』公開から20年が経過した2019年の8月、米ワーナー・ブラザースは『マトリックス4』の制作を決定したと発表。ネオ役を演じたキアヌと、トリニティー役のキャリー・アン・モスが続投することが報じられ、ファンを大いに沸かせた。全米リリースは2021年の5月21日になることが決まっているものの、新型コロナウイルスの影響で延期となる可能性がある。

 『マトリックス4』には、同じくキアヌ主演のヒット映画『ジョン・ウィック』の監督チャド・スタエルスキがサポート役として参加しており「信じられないほど面白い」と告白。ますますファンの期待は高まるばかり。

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 キアヌはシリーズ通してネオ役を務めており、真っ黒で優雅な革のロングコートを羽織っているのが特徴。キアヌのスラリとしたボディの美しさを際立たせるこのレザーコートだけれど、実はレザーではない。

『マトリックス』ネオのレザーコートの秘密

 『マトリックス』の衣装を担当したのは、映画『アメイジング・スパイダーマン』や2019年版の『チャーリーズ・エンジェル』でも衣装を担当したキム・バレット。キムは、2003年に『マトリックス リローデッド』の公式サイトで公開されていたインタビューで、衣装についての秘話を明かしていた。

画像: キム・バレット氏

キム・バレット氏

 『マトリックス』の衣装で1番印象的なのは、やはりネオのコート。監督のウォシャウスキー姉妹(※)も、ネオのコートに強いこだわりがあったという。

 ※『マトリックス』制作時は、ラリーとアンディのウォシャウスキー兄弟だったが、その後2人とも性別適合手術を受け、現在はラナとリリーに改名し、ウォシャウスキー姉妹として活動している。

 当時、衣装にかけられる予算は非常に限られていたため、生地に多くを支払う余裕がなかったそう。そのため、キアヌ演じるネオが身につけている控えめな光沢が美しいコートの生地は、なんと革製ではなく1ヤード(約1メートル)300円程度のウール混紡生地! キムは、「あれは本当に完璧な生地だったわ。いい仕事をしてた。今でもみんなに『ネオの革のコートはどうやって作ったの?』と聞かれる」と自慢げに話した。

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 それだけではなく、キャリー演じるトリニティーが身につけていたツヤツヤの服に使われている生地は、とても安いポリ塩化ビニールだというからさらに驚き。

 工夫次第で、どれほど安い生地であっても高級品に見えるということを教えてくれた『マトリックス』の衣装。次回作『マトリックス4』でも、懐かしのロングコートを見ることはできるのだろうか。(フロントロウ編集部)

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