Photo:ゲッティイメージズ
2019年に世界的なヒットとなったBTSとホールジーの「ボーイ・ウィズ・ラブ」をはじめ、近年、洋楽アーティストとK-POPアーティストがコラボした楽曲が数多くリリースされている。そんな彼らの歴代のコラボ曲10曲をフロントロウ編集部が厳選してご紹介。(フロントロウ編集部)

近年急速に増えている洋楽とK-POPのコラボ

 2017年に大ヒットを記録したジャスティン・ビーバーとルイス・フォンシの「デスパシート」や、同年にリリースされたカミラ・カベロの「ハバナ」をはじめとしたラテンのブームもあり、数年前から洋楽アーティストとラテンアーティストのコラボが盛んだったけれど、近年はK-POPそのものの人気が高まっていることもあり、洋楽とK-POPのコラボ曲も数多くリリースされている。

 今週、レディー・ガガとBLACKPINKによるコラボ曲「サワー・キャンディー」がリリースされたばかりだけれど、これまでにはどんなアーティストたちがK-POPとコラボしてきたのだろうか?フロントロウでは、洋楽とK-POPの歴代のコラボ曲の中から10曲を厳選してご紹介。

レディー・ガガ & BLACKPINK 「サワー・キャンディー」

 2020年5月29日に発表された約3年ぶりとなるガガの最新作『クロマティカ』のリリース直前にサプライズで公開された、ガールズグループBLACKPINKとのコラボ曲「サワー・キャンディー」。両者にとって初のコラボレーションとなる同曲は、コラボが発表された直後から双方のファンから歓喜の声が寄せられていたのだけれど、正式にリリースされるや否や、「#SourCandy」がTwitterのワールドトレンドの1位に。

 ガガはBLACKPINKとのコラボについて、インタビューで次のように語っている。「彼女たちの歌声を聞いて感嘆したの。彼女たちは美しい若い女性で、本当に才能があって、(この曲で)BLACKPINCKの5人目のメンバーになれたことを誇りに思う」

ホールジー feat. シュガ 「シュガズ・インタールード」

 2020年2月にリリースされた最新作『MAP OF THE SOUL : 7』に収録されている「On(オン)」でシンガーのシーアとコラボするなど、これまで数多くの洋楽アーティストたちとコラボしてきたBTSだけれど、数ある洋楽アーティストとのコラボ曲のなかでも、全米シングルチャートで最も好成績を収めたのは、ホールジーをフィーチャーした2019年発表の「Boy With Luv(ボーイ・ウィズ・ラブ)」で、同曲は最高7位を記録した。

 ホールジーは自身の楽曲でもBTSのメンバーとコラボしていて、今年1月にリリースした最新アルバム『マニック』に収録されている「SUGA's Interlude(シュガズ・インタールード)」で、曲名の通りメンバーのシュガをフィーチャーしている。ホールジーはメンバーの中でもシュガをコラボ相手に選んだ理由について、彼のソロ曲の歌詞に感銘を受けたからだと以前明かしている。

スクリレックス&ディプロ feat. CL, G-Dragon 「ダーティ・ヴァイブ」

 2015年にリリースされたジャスティン・ビーバーのヒット曲「ホウェア・アー・ユー・ナウ」をプロデュースしたことでも知られる、共にDJ/プロデューサーのスクリレックスとディプロの2人も、K-POPと縁が深いアーティストたち。2人は2014年にリリースされたスクリレックスのファーストアルバム『リセス』に収録されている「ダーティ・ヴァイブ」でもコラボレーションしていて、同曲にはフィーチャリングとして、元2NE1のCLと、BIGBANGのG-DRAGONというK-POPを代表するラッパーの2人が参加している。

 ちなみに、スクリレックスはガールズグループである4minuteの2016年発表の楽曲「Hate(ヘイト)」をプロデュースしているほか、ディプロは2015年にリリースした自身の楽曲「Doctor Pepper(ドクター・ペッパー)」で再びCLとタッグを組んでいる。

ブラック・アイド・ピーズ feat. CL 「ドープネス」

 CLは「アイ・ガッタ・フィーリング」や「ブン・ブン・パウ」などのヒット曲で知られるR&Bグループのブラック・アイド・ピーズ(以下、BEP)ともコラボしている。

 彼らは2018年に発表されたBEPにとって8年ぶりとなるカムバックアルバム『マスターズ・オブ・ザ・サン VOL.1』に収録されている「ドープネス」でコラボしているのだけれど、CLはBEPとコラボしたのみならず、2017年2月を最後にグループを離れていたシンガーのファーギーの代役としてBEPに加入するのではないかとの噂まで出たほど、メンバーはCLのことがお気に入りだったよう。

 実際、BEPは2017年に行なわれたサマーソニックのステージでCLと共演するなど、たびたび一緒のステージに立つことはあったのだけれど、加入とまではいかず。あくまでも噂に過ぎなかったよう。

スティーヴ・アオキ & MONSTA X 「プレイ・イット・クール」 

 日系アメリカ人のDJ/プロデューサーであるスティーヴ・アオキもまた、K-POPと何度もコラボレーションしているアーティストの1人。

 特にBTSとは数度にわたってコラボレーションしていて、スティーヴは2017年発表のBTSのシングル「Mic Drop(マイク・ドロップ)」のリミックス版にラッパーのデザイナーと共に参加したほか、翌年発表のBTSのアルバム『LOVE YOURSELF 轉 'Tear’』に収録されている「The Truth Untold(ザ・トゥルース・アントールド)」をプロデュース。同年にはスティーヴ自身のアルバム『ネオン・フューチャー Part.3』に収録の「ウェイスト・イット・オン・ミー」でもBTSとコラボした。

 そんなスティーヴが最も直近に参加したK-POPの楽曲がボーイズグループMONSTA Xとの「Play It Cool(プレイ・イット・クール)」。ちなみに、MONSTA Xはニューヨーク出身のラッパーであるフレンチ・モンタナとも共演していて、コラボ曲「WHO DO YOU LOVE?(フー・ドゥ・ユー・ラブ)」をリリースしている。

ジョン・レジェンド & ウェンディ 「リトゥン・イン・ザ・スターズ」

 グラミー賞の常連であり、アカデミー賞、トニー賞、エミー賞の米4大エンターテイメント賞すべての受賞歴がある数少ないアーティストであるR&Bシンガーのジョン・レジェンドは、2018年にガールズグループRed Velvetのメンバーであるウェンディとコラボし、2人のハーモニーが印象的なバラード曲 「Written In The Stars(リトゥン・イン・ザ・スターズ)」をリリースした。

 また、Red Velvetはグループとして、ディプロがプロデュースしたエリー・ゴールディングの楽曲「クロース・トゥ・ミー」の2019年にリリースされたリミックス版に参加している。

リゾ feat. AB6IX 「トゥルース・ハーツ」

 2019年は、全米シングルチャートで首位を獲得した楽曲のリミックス版にK-POPアーティストが参加するという事例もあった。

 全米シングルチャートで19週連続1位という歴代最長記録を打ち立てたリル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」のリミックスにBTSのRMが参加したほか、同じく全米1位を獲得したリゾの「トゥルース・ハーツ」のリミックス版には、ボーイズグループのAB6IX(エイビーシックス)が参加した。

デュア・リパ feat. ファサ「フィジカル」

 2018年にBLACKPINKをフィーチャーした「キス・アンド・メイク・アップ」をリリースしたシンガーのデュア・リパは、今年リリースした最新作『フューチャー・ノスタルジア』に収録されているシングル「フィジカル」のリミックス版で再びK-POPアーティストとコラボしており、同曲にはガールズグループMAMAMOOのメンバーであるファサが参加している。

 実はこのコラボ、デュアが日本でファサと会ったことがきっかけで実現したもので、2019年に名古屋で開催された音楽イベントMAMA2019で共演した際にコラボの話が持ち上がったのだそう。「パフォーマンスの後に一緒に過ごす時間があったんだけど、とてもいい子で、相性の良さを感じたから、いつか一緒に曲を出そうってことになったの」とデュアはファサとのコラボが実現した経緯について語っている。

チャーリーXCX feat. キム・ペトラス & ジェイ・パーク 「アンロック・イット」

 自主隔離中に自宅で制作したニュー・アルバム『ハウ・アイム・フィーリング・ナウ』を2020年5月15日にリリースしたばかりのイギリス出身のシンガーソングライター、チャーリーXCXもまた、K-POPと何度もコラボしてきたアーティストの1人。

 2017年にリリースされたチャーリーのミックステープ『Pop 2』に収録されている「Unlock It(アンロック・イット)」には、トランスジェンダーであることで知られるドイツ出身のキム・ペトラスに加えて、ボーイズグループの2PMの元リーダーであるジェイ・パークが参加している。

 また、チャーリーはBTSとのコラボ曲「Dream Glow(ドリーム・グロウ)」もリリースしているほか、ソングライターとしてガールズグループTWICEの「Girls Like Us(ガールズ・ライク・アス)」を共作している。

エド・シーラン & BTS feat. ラウヴ「メイク・イット・ライト」

 スクリレックスやディプロ、チャーリーXCXがソングライター/プロデューサーとしてK-POPの楽曲に携わったように、楽曲制作に参加したとしても、必ずしも最終的に発表される楽曲名にフィーチャリングアーティストとして名前が明記されるわけではない。2019年に発表されたBTSの「Make It Right(メイク・イット・ライト)」にソングライターとして参加したエド・シーランもその中の1人。

 ジャスティン・ビーバーの「ラヴ・ユアセルフ」など、ソングライターとしても他のアーティストに数多くのヒット曲を提供してきたエドは、これまでK-POPの楽曲制作に参加してきた多くの有名アーティストの中でも最も著名なアーティストの1人と言えるはず。「メイク・イット・ライト」はその後、ラウヴが参加したリミックス版もリリースされた。

画像: エド・シーラン & BTS feat. ラウヴ「メイク・イット・ライト」

 今回ご紹介した10曲以外にも、ブルーノ・マーズがSHINEEのメンバーであるテミンの「プレス・ユア・ナンバー」を共作していたり、ニッキー・ミナージュがBTSとコラボしていたり、洋楽とK-POPの垣根を超える数多くのコラボ曲がこれまでにリリースされている。これからもこの潮流が続く限り、欧米と東アジアの音楽シーンの交流はどんどん盛んになっていってくれるはず。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.