本日5月29日に6枚目のアルバム『クロマティカ』をリリースしたレディー・ガガが、オフィシャル・インタビューでニューアルバムを作るまでの過程や、ヴィジュアル・コンセプトにピンクを用いた意味などを語った。(フロントロウ編集部)

レディー・ガガが『クロマティカ』について語る

 2019年3月に「ウワサで私が妊娠したって?ええ、私はLG6(6枚目のアルバム)を妊娠しているわ」とツイートし、6枚目のアルバムを制作中だということを明かしたレディー・ガガ

 その約1年後、ついにニューアルバムが完成し、新型コロナウイルスの影響もあり当初の予定より約1ヵ月後ろ倒しにして5月29日に『クロマティカ』をリリース。

『クロマティカ』でポップに返り咲いたことについて

 前作『ジョアン』は自伝的アルバムと称され、これまでのポップな音楽とは距離を置いてよりオーガニックでルーツ・ミュージックに根ざした音楽を作ってきたけれど、『クロマティカ』ではポップ音楽に返り咲いた。ガガは今回再びポップ音楽を志した理由をオフィシャル・インタビューで話した。

「私自身が、私をポップに戻らせたの。私がこういう曲を書いたっていうだけなの。私はこれまで、自分のハートと頭で感じていないものは創造したことも書いたこともないの。そして、これが私の作りたかったものなの。私が沢山の痛みを抱えている時にこれが出てきたから、驚きだった。そして私は、痛みの中で踊り切ることができるような曲を書こうって、決心したの。日々、作曲とプロデュースをして、私が作った曲の数々を聞き返す度に思ったの、『ああ、私の声がハッピーに聞こえる、私の中にまだハッピーな何かが残っているはず』って。それが徐々に大きくなっていって、遂にアルバムが完成したと感じた時に、『ク ロマティカ』と名前をつけたの。それが今の私がいる場所。私はハッピーな場所にいて、私の周りの人々に心から感謝していて、私の人生と、創造できる力と、私がこの世界で声を持っていることに深く感謝している。そして今の私は、思いやりを世界に広めることにフォーカスしているの」

『クロマティカ』に着手した時のことについて

 前作リリースした翌年2017年には、線維筋痛症だということを明かして、一時活動を休止することを発表するも、すぐに仕事に復帰し、映画『アリー/スター誕生』の撮影やコスメブランドのプロデュースに勤しみ多忙を極めていたガガ。実際に『クロマティカ』に着手した時のことをオフィシャル・インタビューで聞くと、ガガは過去を振り返り質問に答えた。

「『クロマティカ』の制作に着手した時の私は、ものすごくダークな場所にいたの。すごくウツになっていた。それは必ずしも、世界の状況とかアメリカの政治情勢のせいではなかったの。私はウツ持ちなの。だから、毎日、仕事はしていたけれど、それは一緒に仕事をする私の友人たちの思いやりのおかげだった。友人たちが、『おいでよ、一緒に作曲しよう、君はやれるよ』って声をかけてくれて、本当に私の力を信じてくれたから、私はゆっくりと、このアルバムを作ることができた。そして、私を癒してくれたのは、曲を作った後に聞き返してみたら、私の歌声がハッピーに聞こえたことだったの。歌詞は私の人生についての詩で、歌うのが難しい内容ではあったけれど、でも同時に私はこの世界のことも考えていて、どうすれば人々を幸せにできるだろうってことを考えていたの。私は、それが私のやるべきこと(使命)だと信じているの。私は人々をハッピーにするためにここにいるべきだって、信じているの」

『クロマティカ』に込められたメッセージについて

 そしてガガは、アルバムを通して伝えたいこともオフィシャル・インタビューの中で語った。

「アルバム・タイトルの『クロマティカ』(色彩・半音階)は、まず色と、それから、全ての人々は本当に様々な形で異なっているということにインスパイアされている。単に人種や、宗教だけでなく、個性や性自認、セクシャリティにおいても人はみんな違う。だから、様々な形で、私たちはとてもカラフルな存在なの。でも、音楽面での意味もあって、いちオクターブの中に半音階がある。どういうことかというと 、音は半音ずつ上がっていくものなのね。だから、音楽の中の音は、お互いにすごく近い関係にある。それで私は、すごくカラフルであることを、すごく近い関係であることになぞらえたら面白いって思ったの。 つまり、私たちはそれぞれにとても異なっているけれど、色々な意味でとても近い存在だっていうこと。そして、世界に沢山の衝突がある時、沢山のネガティヴなこと、憎しみ、戦争、あるいは病が存在する時、どうすれば私たちはお互いを癒せるだろう、どうすれば生き残れるだろうって考えたの。そして私は、思いやりこそがこの全てを解決する鍵だと信じている。思いやりが私たちを自由にすると信じているし、 思いやりは決して失敗しないって、信じている」

ピンクが全面的に使われている理由について

 また、今回のアルバムで多用しているカラーはピンク。ガガがここまでピンクを使用しているのには、もちろん意味があり、なぜピンク色を全面的に推したかについてこのように答えた。

「私がピンクに惹かれた理由は、私がパワフルなイメージ、パワフルな色になると思う第七感を感じることが時々あって、『クロマティカ』でピンクを私の色として選んだの。思いやりのある色としてね。これは子宮と女性たちにインスパイアされたのよ。私は女性たちとピンクを色々な意味で結びつけているから。私は以前から、女性達は沢山の知恵を持っていると言ってきたわ。かつてジョン・レノンがオノ・ヨーコについて言っていたことなの、『彼女は男性が持っていない知恵を持っている』ってね。でも、私は全ての性が知恵を持っていると思う。だから、女性と子宮、創造と出産にとてもインスパイアされているという意味で私はピンクに惹かれたの。でも、ピンクが全ての性が同一視できるカラーになることを願っている。思いやりの色だと思うし、ハッピーな色だと思うから。私たちは、お互いを愛し合うために、お互いを高め合うためにこの地上にいるって、思い出させてくれる色だと思うから」

 ちなみにガガは、自身のツイッターで「お願いだから最初から最後までシャッフルせずに聴いて。これは私の本当のストーリーだから。」と呟いており、最初から最後まで通して聴いて欲しいとお願いしている。

リリースを記念してTシャツを3名様にプレゼント

 そんなガガの6枚目のアルバム『クロマティカ』のリリースを記念して、特製Tシャツを3名様にプレゼント。応募方法は、フロントロウ編集部のツイッターをフォローして以下のツイートをリツイートするだけ。締め切りは6月5日。

(フロントロウ編集部)

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