“公認不倫”を認めたウィル・スミス夫妻
俳優のウィル・スミスの妻で同じく俳優のジェイダ・ピンケット・スミスは、ウィルとの次男でラッパー兼俳優のジェイデン・スミスの友人として出会い、ウィルも含めた家族ぐるみで親しくしていたシンガーのオーガスト・アルシーナと、一時期、恋愛関係にあったことをジェイダがホストを務めるフェイスブックの配信トーク番組『Red Table Talk(レッド・テーブル・トーク)』で認めた。
もともとは、オーガストが自身のYouTubeチャンネルで行なったラジオパーソナリティのアンジェラ・イーとの対談のなかで、ジェイダと過去に数年間にわたって交際し、その事実はウィルも認めていたと発言したことで、世間を驚かせた今回の騒動。
以前から、結婚していながらもお互いに第三者と恋仲になることを認める「オープンリレーションシップ」制を採用しているのではないかとウワサされてきたウィルとジェイダは、当初、それぞれ、英The Sunや米Paige Sixの取材に対し、オーガストの主張は「事実ではない」と否定していたが、『Red Table Talk』では一転、じつは、婚姻関係は結んだまま、一時的に距離を置いていたことを明かし、ジェイダが含みのある言い方ながら「私はオーガストと関係を持った」と告白。
ジェイダは、ウィルが真摯に耳を傾けるなか、約4年半ほど前に出会い、当時、健康状態が思わしくなかったオーガストを救おうとしているうちに彼と恋仲へと発展したという事実や、彼との関係を経て学んだこと、そして、当時のウィルとの夫婦関係について振り返った。
今では夫婦の絆がすっかり修復したことを明かしたジェイダとウィル。 最終的には「私たちは無償の愛という新しいステージに到達することができた」、「生きるのも一緒。死ぬのも一緒。生涯、はちゃめちゃな結婚生活だよ」と笑い合い、進化したお互いへの愛を再確認した。
「妻を幸せにしようとするのをやめた日」
『Red Table Talk』でジェイダがオーガストのロマンスを始める以前から、夫婦間で問題を抱えていたことを明かし、お互いにそれぞれの幸せを追求しようと考えて、距離を置くことを決意したと話したウィルとジェイダ。
そんな当時のジェイダとの関係について、ウィルが腹を割って語っていたとみられる、約2年前にインスタグラムストーリーで公開された動画が、今回の騒動を受けて再び注目を集めている。
ゴルフコースを歩き、スマホで自撮りしながら語るウィルの口からは、今となってはずっしりとした重みを感じる、こんな感慨深い内容が語られた。
以下、フロントロウがウィルが約2分半にわたって語った内容を和訳。
僕とジェイダは愛について熟考してみていたんだ。僕が彼女に愛に関して気づいた最も驚くべき事実は何かとたずねたら、彼女は『誰も(自分以外の)誰かを幸せにすることなんてできないこと』って答えたよ。僕は、それはすごく深い考え方だなと思った。
僕たちは誰かを笑顔にしたり、気分を良くしたり、笑わせたりすることはできる。でも、その人が実際に幸せかどうかは、極めて、完全に、徹底的に、その人次第で、君がコントロールできるものではないんだ。僕は自分がリタイアした日を覚えてる。僕は、ジェイダにまさにこう言ったんだ。「もうやめた。僕はリタイアする。君を幸せにしようとするのはやめるよ。君が自分自身で幸せになれるように、君を行かせてあげなくちゃならない。だから、君は、そんなことが本当にできるかどうか、僕に証明してくれよ」って。
僕たちはお腹の底から爆笑したあと、自分たちが、どんな風にして、恋愛にまつわる誤った概念に行きついてしまったのかを話し合った。結婚したんだから、僕らは1つになるべきだなんていうね。僕らが気づいたのは、僕らは、完全に別々の人生を生きる、別々の人間だということ。僕らは、ただ、別々の旅路を一緒に歩くことを選んだというだけ。
でも、彼女の幸せは“彼女の”責任であり、僕の幸せは“僕の”責任。だから、僕たちはそれぞれ独自で内在的で、個人的な別々の喜びを見つけることにした。それで、個人として幸せになったうえで、それを2人の関係に活かそうって。
お互いにカップを差し出して、満杯にしてくれ、自分の需要に合わせてくれって物乞いをするんじゃなくてさ。自分以外の誰かに、自分が幸せになる責任を負わせるなんて、そんなのフェアじゃないし、現実的でもない。破壊的かもしれない
『Red Table Talk』での夫婦対談の放送後、ツイッターをはじめとするSNS上では、一定期間、夫婦としての距離を置いており、その間は、お互いが何をしようと個人の自由という2人の間での取り決めのうえだったとはいえ、事実上、妻に不倫をされてしまったウィルに同情する声が多く集まった。
しかし、今回再注目されている動画での語りを振り返ってみると、ウィルがジェイダとの話し合いの末、夫婦とは何か、そして人間の幸福とは何かを根本的に考えた結果、ジェイダを“幸せにしよう”と闇雲に意気込むのはやめようと決断し、その結果、2人が満足している今の夫婦のカタチに辿り着いたことがわかる。
約2年前のウィルの言葉を知ったうえで、今回の騒動を振り返ってみると、少し見方が変わるかもしれない。(フロントロウ編集部)