タイトルの「SUITS」には様々な意味がある
日本でも俳優の織田裕二主演でシーズン2が放送されている、超人気海外ドラマ『SUITS/スーツ』。ニューヨークの大手法律事務所を舞台に、若き敏腕弁護士と天才的な頭脳を持つ青年がタッグを組み、様々な訴訟へと果敢に挑んでいく姿を描いた本作は、アメリカで2011年から2019年にかけて計9シーズンが放送された大ヒットシリーズで、英王室のヘンリー王子と結婚して全世界にその名を知らしめた元俳優の肩書きを持つメーガン妃の出世作としても知られる。
そんな『SUITS/スーツ』のタイトルの意味をご存じだろうか?
毎回、ハーヴィー役のガブリエル・マクトとマイク役のパトリック・J・アダムスのスーツ姿がびしっと決まっているので、説明するまでもないと思うが、まず1つめの意味は「スーツ(背広)」。
そして、2つめは“裁判を申し立てる”という意味の「訴訟」(※)。物語の主人公が弁護士であることから彼らにとっての主戦場である“法廷”とユニフォームである“スーツ”、その両方の要素を取り入れたタイトルになっている。
※同じく訴訟という意味の単語「Lawsuit」からきている。
また、複数形のSuitsという言葉にはもうひとつ、企業の重役など権力のあるポジションにつく「ビジネスマン」という意味がある。これはいわゆるスラングであり、主に人の上に立つ人物を指して使われる場合が多い。
ちなみに、当初、『SUITS/スーツ』には『A Leagl Mind(原題)』というタイトルがつけられていた。これはマイクの類稀なる才能と能力を意味してつけられたものだったが、ドラマ化を進める途中で現在のタイトルに落ち着いた。
ハーヴィーは実在する人物だった!?
じつは、『SUITS/スーツ』は、同シリーズの生みの親でもあるクリエイターのアーロン・コーシュの実体験にインスパイアされて作られた作品。
アーロンはTVドラマの脚本家&クリエイターになる前、言わずと知れた金融の街であり経済の中心地でもあるニューヨークのウォール街(ウォールストリート)で、投資銀行家として働いていた。彼にとってはすべてが良い思い出だったそうで、当時の上司の名前がハーヴィーだったことから、初めてショーランナーを務めた『SUITS/スーツ』の主人公であるエリート弁護士に同じ名前をつけた。
また、『SUITS/スーツ』のパイロット版を撮影している時に、経験不足から自分のことを「ペテン師」だと感じたアーロンは、それをそのままマイクの設定に反映させたことを、かつて米The Hollywood Reporterのインタビューで語っている。
(フロントロウ編集部)