シーアから寄付があったことを明かす
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大はいまだ収束の兆しが見えず、仕事や学校など、日常生活の至る所に影響が出続けている。生活様式がガラッと変わることとなった人たちも多い。
そんななかで、オーストラリア出身のアーティストであるシーア(Sia)が、新型コロナウイルス禍で困窮している人々のために立ち上がった。英Daily Mailによれば、シーアは10万オーストラリア・ドル(およそ775万円)をコロナ禍で支援を必要としている家族に寄付したという。
これは、オーストラリアのラジオ局Nova FMで番組を持っているライアン・フィッツジェラルドとマイケル・ウィプフリが明かしたもので、Nova FMが立ち上げた基金にシーアから寄付があったという。
先週、シーアは2人の番組に出演した際、「私は役に立つことがしたい。何か一緒にできないかしら? 例えば、私が10万ドル出すから、それを寄付してもらうとか」と提案しており、その言葉を実際に実行した形となった。
「シーアの最も素晴らしいところは、その謙虚さと、自分のルーツをきちんと理解し、決して成功に呑まれていないところです。彼女の足は今も地に着いたままであり、だからこそ愛すべき存在なのです」とライアン・フィッツジェラルドはシーアからの寄付を受けてコメント。
一方で、マイケル・ウィプフリは「彼女の音楽に加えて、私たちは彼女自身のことも大好きです。とても寛大な心の持ち主なのです」とシーアを称賛した上で、「もしもあなたの人生に関わるご家族や、ご友人など、あなた自身では解決することができない(悩みを抱えている)方々がいらっしゃれば、私たちはその方々を支援したいと考えています」と、支援を必要としている人たちがいたら教えてほしいと呼びかけた。
シーアにとって家族は大切な存在
シーアは人との繋がりを大切にしており、とりわけ、自分たちで家族のような存在になることを選んだ、血縁ではない人々同士による「Chosen Family(チョーズン・ファミリー)」をはじめ、彼女は「家族」というテーマについてキャリアを通じて声をあげてきた。
シーアは今年5月、当時の時点で19歳だった少年2人を養子に迎えていたことを明かしたほか、その1人に子供が誕生して、44歳にしておばあちゃんになったことも公表した。
さらには、子供たちに加えて、シェルターから引き取ってきた犬3匹と一緒に生活しているシーアにとって、コロナ禍で生活苦に陥ってしまった人たちを支援したいという気持ちは、心からのものに違いない。(フロントロウ編集部)