比較され続けて来たベラ・ソーンとゼンデイヤ
俳優、シンガー、作家、ポルノ映画監督と興味がある事には臆することなくチャレンジしているベラ・ソーン(22)は、アメリカでは2010年~2013年まで放送されたディズニー・チャンネルのティーン向けテレビドラマシリーズ『シェキラ!』で一躍ブレイク。
同作は、映画『グレイテスト・ショーマン』やドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』の俳優兼シンガー、ゼンデイヤ(24)のブレイク作でもあり、ベラとゼンデイヤはダンサーを夢見る親友同士役でダブル主演した。
『シェキラ!』以降は、まったく別の道を歩み、それぞれ独自のキャリアを築いてきたベラとゼンデイヤ。しかし、同じ作品をきっかけにブレイクした2人とあり、つねに比較され、時には、一部メディアで“ライバル”として表現されることもあった。
『シェキラ!』の終了から7年以上が経ち、お互いに20代となった現在でも、なお、比べられることもしばしば。かたや、まだまだ世間からの偏見があるポルノやアダルト産業に関連する仕事に着手しており、SNSでも過激な発言やセクシーな投稿を行なうことが多いベラと、次々と話題作に出演し、チャリティや人権向上のための活動にも熱心に取り組んでいる「ザ・優等生」といった印象のゼンデイヤについて、“大きな差がついた”と見る人々もいる。
女性同士を「競わせたがる」世間の風潮にウンザリ
自身が出演するNetflixの映画『 ザ・ベビーシッター ~キラークイーン~』が9月10日から配信開始となったことに合わせて、米ETのインタビューに応じたベラは、その中で、ずっとゼンデイヤと「競わされてきた」ことに言及。世の中には、女性同士を敵対させようとする風潮が根強く残っていることに辟易していると話した。
「ディズニースターに限ったことじゃないし、同じ番組に出演していたからというだけじゃなく、世間は、同じ業界で育ってきた女性たちを競わせずにはいられないみたい。『ところで、あなたは何してるの?』みたいな。とにかく女性たちをあれこれ対決させるのが好きみたいね。私とゼンデイヤにとっては、番組(『シェキラ!』)の開始時点からずっとそうだった。もう驚きもしないよ」
ゼンデイヤと比べらるのは、慣れっこだというベラは、2人をライバル同士として見続ける人々の意見に耳を貸したり、心を搔き乱されたりする気はないという。
「ネガティブな意見に耳を傾けて時間をムダにしたりしない。だって、私にはもっと考えたいことがたくさんあるから。成長したいし。本当の意味でね。ネガティブなことばっかり考えている人たちって、なかなか成長できないと思う」。
ゼンデイヤに対して想う事
ドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』でドラッグ依存の女子高生を熱演し、第72回エミー賞でドラマ部門の主演女優賞にノミネートを果たしたゼンデイヤ。
予告編が解禁されたばかりの、ティモシー・シャラメと共演した鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督のSF映画『DUNE/デューン 砂の惑星』も映画ファンの期待を集めている。
着々とスターの王道を歩み続けるゼンデイヤのエミー賞ノミネートに話がおよぶと、ベラは、興奮した様子で、ゼンデイヤを心から応援していると語った。
「 もう、絶対受賞して欲しい! あのドラマは最高だし、(『ユーフォリア/EUPHORIA』の制作総指揮を手がける)サム・レヴィンソンのファンなの。私は、ゼンデイヤのことが大好きだから、彼女が受賞できるようにずっと祈ってる。受賞スピーチを楽しみにしてるんだから!」。
ライバル同士としてお互いを敵対させようとする外野の声にひるむことなく、それぞれのやり方で我が道を突き進んでいくベラとゼンデイヤだけれど、同志でもある2人の友情は確かなもののよう。
2019年にベラがヌード流出騒動の渦中にあった時、ゼンデイヤは、ある大物俳優からテレビ番組で「ヌードなんで撮るほうが悪い」と批判され、世間からも白い目で見られたベラを全力で擁護。
「あなたは内面も外側も美しくて強いってことを忘れないで。あなたは光で、私はあなたの事をものすごく誇りに思ってる」とSNSを通じて力強くエールを送ったほか、直接電話で話して、ベラを励ましていた。(フロントロウ編集部)