「世界で一番稼ぐTikTokスター」アディソン・レイ
もともとはアジアから人気に火が付いた動画共有SNSアプリ「TikTok(ティックトック)」といえば、 いまや世界中のティーンだけでなく、大人もハマる娯楽&トレンド発信源として注目を集めるプラットフォームに進化。
膨大な数のフォロワーを有するTikTokスターが次々と誕生し、たった15~60秒間の短い動画をきっかけに、ハリウッドで活躍するセレブたちをも凌ぐ影響力や経済効果を持ったり、ものすごい額の年収を稼ぎ出すまでに上りつめた人たちもいる。
そんななか、5.2億円を稼ぎ、米経済誌フォーブスが8月に発表した2020年版の「世界で最も稼ぐTikTokerランキング」(※)で堂々の1位に輝いたのが、ダンス動画が人気のアディソン・レイ(19)。
TikTokのフォロワー数が6300万人を超えるアディソンは、現時点で「TikTokで最も多くフォローされる人物」としてギネス認定されている“TikTokの女王”ことチャーリー・ダミリオ(16)よりは、3000万人近くフォロワー数が少ないながらも、1億円も多くの年収を得てTikToker長者番付のトップに躍り出た。
アディソン・レイってどんな人? スピード出世ぶりが凄い!
Z世代(※)のカリスマとして“TikTokの女王”チャーリーと一二を争う人気のアディソンが、TikTokアプリを自分のスマホにダウンロードしたのは、今から1年とちょっと前の2019年7月のこと。
※ 16歳~24歳(1996~2002年生まれ)の若い世代
ルイジアナ州立大学に入学したばかりだった当時、ベビーシッターとして面倒を見ていた中学生たちがTikTokに夢中になっているのを見て、“自分にもできるかも”と、6歳の頃から習っていたダンスの腕前を発揮した動画などを投稿するようになったのが始まりだった。
@yodamnmomma| | with Music Tap In - Saweetie
addison rae (@addisonre) has created a short video on TikTok with music Tap In. | @yodamnmomma
@hailey.sigmond| | with Music Kesha - We R Who We R - amanda�
addison rae (@addisonre) has created a short video on TikTok with music Kesha - We R Who We R. | @hailey.sigmond
とにかく笑顔が可愛くてダンスが上手く、流行りの振り付けを次々にこなしていくアディソンは、自然体で共感できるキャラもウケ、フォロワー数をぐんぐん伸ばして瞬く間にスター級のTikTokerに成長。
その後、大学を辞めて、ロサンゼルスに移り住み、TikTokのスター・インフルエンサーたちが結集した集団「ハイプハウス(Hype House)」に合流した。
チャーリーも一時期所属していたハイプ・ハウスに加わって、ほかのTikTokerとの相乗効果でさらに注目を集めたアディソンは、本格的にマネージメント会社とタレント契約を結び、TikTokの枠を越えた活動にも進出を開始。
ファッションブランドのアメリカン・イーグル(America Eagle)や、音楽ストリーミングサービスのスポティファイ(Spotify)といった大企業とも広告提携を結ぶまでになった。
カーダシアン家長女との世代を超えた友情が話題
ハリウッドのイベントなどにも顔を出すようになったアディソンは、リアリティ番組『カーダシアン家のお騒がせセレブライフ』に出演するカーダシアン/ジェンナー家の長女コートニー・カーダシアンとお近づきに。
もともとは、10歳の息子がアディソンのファンだったという理由で声を掛けたコートニーは、屈託のない性格のアディソンが気に入り、自分のインスタグラムに登場させたり、自宅に招いたり、食事に連れ出したりと寵愛。
20歳以上の年齢差があるアディソンとコートニーの友情をいぶかしげに見る一部の人もいたものの、コートニーとよく行動を共にしていることで、アディソンについてよく知らなかった人たちにも認知が広まった。
コスメブランドを立ち上げ
まだ女子高生と同年代で、おもに10代に人気が高いチャーリーよりも、少し年上で、セクシー系の投稿も多いことから大人層のフォロワーも多いアディソン。
インスタグラムのフォロワー数も2800万人を突破し、YouTubeチャンネルにもメイク動画などをアップしているアディソンは、今年8月、美容やファッションのトレンドにも敏感な人々に向けて、クリーンでナチュラルな植物成分のみを使用したコスメを取り扱う美容ブランド「アイテムビューティー(Item Beauty)」をローンチ。お手頃価格ながら、機能性が高いコスメの評判は上々となっている。
ちなみに、プロモーションには、前述のコートニーの妹で同じくリアリティスターのクロエ・カーダシアンが登場するなど、カーダシアン家も宣伝に協力している。
ママとのポッドキャスト番組が人気
TikTokでのアディソンの知名度の起爆剤となったのは、じつは、母シェリと一緒に撮影したダンス動画。アディソンとシェリは、マライア・キャリーの「オブセスト(Obsessed)」に合わせて振り付けを披露したのだが、これになんとマライア本人が“いいね”。これがきっかけで、多くの人がアディソンをフォローするようになった事をアディソンは米トーク番組『エレンの部屋』で明かしている。
アディソンは、今でもよく一緒にダンス動画を投稿したりしているシェリとポッドキャスト『Mama Knows Best(ママ・ノウズ・ベスト)』を毎週配信。何でも話せる仲良し母娘の赤裸々なトークが好評に。
アディソンはシェリ以外の家族とも仲が良く、一家で出演するリアリティ番組が始まるかも?とのウワサも。
名作ロマコメ映画のリメイク版の主役に抜擢
たった1年ほどで一躍セレブの仲間入りを果たしたアディソンには、映画界からもラブコールが。
アディソンは、演技未経験者ながら、なんと、1999年に米公開された学園ロマコメ映画『シーズ・オール・ザット』のリブート版『ヒ―ズ・オール・ザット(He’s All That)』の主役に大抜擢。
オリジナル版は、生徒会長で学校一ハンサムな男子生徒が、プロム(卒業記念ダンスパーティー)の直前にガールフレンドに振られてしまい、「学校一冴えない女の子をプロム・クィーンに出来るか?」という賭けに挑戦するが…というストーリー。
ティーン・エイジャーを中心に予想外のヒットを記録し、2000年代の名作として知られる「シーズ・オール・ザット」のリブート版で、アディソンは、オリジナル版ではフレディ・プリンゼ・Jr.が演じた主人公のザックに着想を得たキャラクターを演じることが発表されている。
アディソンは、夢にまで見ていた俳優デビューを飾るチャンスをゲットしたことについて、オーディションを受けたのではなく制作側からオファーがあったことを明かしつつ、「これは全部みなさん一人ひとりの力添えがあったからこそ」と自身を応援してくれるファンたちにお礼。撮影が始まるのが待ちきれないと、インスタグラムへの投稿で意気込みを綴っている。
TikTokから誕生し、猛スピードでスターダムを駆け上がっているアディソン。今後もっともっと活躍の場を広げること間違いなしの彼女は、今一番要チェックな若手セレブの1人。(フロントロウ編集部)