俳優のクリス・ヘムズワースが、妻のエルサ・パタキーとともに3,000年ぶりにタスマニアデビルをオーストラリアに導入する計画に参加した。(フロントロウ編集部)

絶滅危惧種のタスマニアデビルを豪州本土に

 タスマニアデビルは、絶滅危惧種に指定されているオーストラリア固有種の有袋類で、オーストラリア南東部の海上に浮かぶタスマニア島には現在25,000頭のタスマニアデビルが生息しているとされている。

画像: 絶滅危惧種のタスマニアデビルを豪州本土に

 現在、自然保護団体のオージー・アーク(Aussie Ark)によってタスマニアデビルをオーストラリア本土に導入しようとする計画が進められており、これまでに26匹が本土に解放されている。本土にタスマニアデビルが導入されるのは実に3,000年ぶりだという。オージー・アークは2011年からタスマニアデビルの飼育に取り組み、当時44匹だったタスマニアデビルを200匹にまで増やすことに成功したという。

クリス・ヘムズワース夫妻が計画に参加

 現地時間10月4日、ニューサウスウェールズ州にある野生動物保護区にタスマニアデビルが放たれたのだけれど、この取り組みに映画『アベンジャーズ』シリーズなどで知られるオーストラリア出身/在住の俳優クリス・ヘムズワースと、その妻エルサ・パタキーが参加した。

画像: クリス・ヘムズワース夫妻が計画に参加

 「我々はデビルを捕まえるためのトラップをいくつか仕掛けました。その後で、野生に放つつもりです」とクリスは豪7News Sydneyに明かしている。

 「 100年後、我々はこの日のことを国として生態系を取り戻しはじめた日として振り返ることになるでしょう」とオージー・アークで代表を務めるティム・フォークナーは声明で述べている。

 タスマニアデビルはかつてオーストラリア本土にも生息していたものの、(オオカミの亜種である)ディンゴや人間に捕食され、ほとんど絶滅してしまった。その後は数千年にわたってタスマニア島のみで生息していたものの、デビル顔面腫瘍性疾患(Devil Facial Tumor Disease, DFTD)と呼ばれる悪性腫瘍の蔓延により、1996年までにかつての10%にまで生息数が激減してしまった。(フロントロウ編集部)

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