クリステン・スチュワートが初めて女性と交際した時のことを回想
映画『トワイライト』シリーズでブレイクを果たし、最近では『チャーリーズ・エンジェル』のリブート版などへ出演した俳優のクリステン・スチュワートはクィアであることを公表していることで知られ、現在は俳優兼脚本家のディラン・マイヤーと交際している。
かつて『トワイライト』シリーズで共演した俳優のロバート・パティンソンと約3年にわたって交際するなど、男性と交際した時期もあったクリステンだけれど、その後は女性との交際が取り沙汰されるように。クリステンは2016年、前年から噂されていた女性映画プロデューサーのアリシア・カーギルとの交際を初めて認め、女性も恋愛対象であることを公表した。クリステンは自身のセクシャリティについて、流動的なものと説明している。
クリステンは現在、映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』で知られるマッケンジー・デイヴィスとレズビアンカップルを演じた映画『ハピエスト・シーズン/Happiest Season(邦題:ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト)』が2020年11月25日に全米公開を控えており、同作のプロモーションの一環として米In Styleとのインタビューを実施。そのなかで、初めて女性と交際したときのことについて言及し、当時を赤裸々に振り返った。
「私が初めて女の子と付き合った時は、『あなたはレズビアンなの?』ってすぐに訊かれた。『やめてよ、私は21歳だよ?』って私は返したの」と21歳の頃に初めて女性と交際したことを明かして、当時は自身のセクシャリティに確信が持てていなかったことを告白。
「もしかしたら、一緒にいた人たちを傷つけたことがあったと思う」とクリステン。「同性愛者であることをオープンにすることを恥ずかしがっていたからじゃなくて、公にするのが好きじゃないっていうところがあったから。あの時期は、自分がケージの中に入っているような気がしていたの。それ以前の交際の時にも、ストレートな交際の時だけど、何かしているところを写真に撮られないように必死になってた」と語り、そもそもセレブであるが故に写真を撮られることが好きではなかったとした上で、次のように続けた。
「だからこそ、特定の人たち、クィアの人たちを代表するという新しく加わったプレッシャーは、当時の私には理解できなかったんだと思う。ようやく今になって、分かるようになった」とクリステンは語り、クィアの人たちを代表する存在であるという自覚が少しずつ芽生えてきていると明かした。
「物語を伝えるべき当事者たちのスペースを奪うことはしてはいけない」
米InStyleとのインタビューで、クリステンはクィアの当事者としてクィアの登場人物を演じることについても言及。
「はじめの頃にクィアのキャラクターを何人か演じた時は、まだ自分がクィアであることを打ち明けていなかった」と、クィアであることを公表する前からクィアの登場人物を演じていたと振り返りながらも、「どういうわけか物語やそのキャラクターたちに惹かれていたんだけど、きっと、自然と自分が支持するところを代表していたんだと思う」とクリステン。
「自分たちを押し拡げるためにも、様々な役割に挑戦して、他の人たちの視点に立つことがすごく重要だと思う」と、世の中の多様性を理解するためにも様々な役柄に挑戦すべきだとしつつも、次のように付け加えた。「物語を伝えるべき当事者たちのスペースを奪うことはしてはいけないけどね」。
クリステンがレズビアンの1人を演じる映画『ハピエスト・シーズン(Happiest Season)』の日本公開は現時点で未定となっている。(フロントロウ編集部)