ナイジェリアで「対強盗特殊部隊(SARS)」と呼ばれる治安部隊に対する抗議デモが加熱しているなか、デモ隊の人々がSARSに殺害される事件が起きたことを受け、ビヨンセやリアーナ、カニエ・ウェスト、ニッキー・ミナージュら多くのセレブが抗議の声をあげた。(フロントロウ編集部)

ナイジェリアで治安部隊に抗議するデモが加熱

 「対強盗特殊部隊(SARS)」と呼ばれる国の治安部隊に抗議するデモがナイジェリアで加熱している。ナイジェリアの首都ラゴスでは抗議デモの広がりを受け、周囲に住むおよそ1,400万人の市民に外出制限まで出される事態となったのだけれど、それでも抗議の声は鳴り止まず、多くの人たちがそれを破って抗議デモを続けている。

画像: 現地時間10月20日、ナイジェリアのラゴスで撮影。

現地時間10月20日、ナイジェリアのラゴスで撮影。

 抗議の対象となっている治安部隊のSARSについては、数年来にわたる人権侵害が批判され、今月上旬にナイジェリア政府によって解体が発表されていたものの、英BBCなどによれば、治安部隊についてのさらなる改革や、政権そのものに抗議するデモが続いていたという。

 そんななか、デモ活動を行なっていた人々をSARSの隊員が殺害する事件が起きたことが報じられた。世界最大の国際人権NGO団体であるアムネスティ・インターナショナルは、「信頼できる不穏な証拠」を握っていると説明。ラゴス州当局によれば、現地時間10月20日、外出禁止令が出されたその日の夜にレッキ地区で銃撃があったという。

 また、アムネスティ・インターナショナルは、現地時間10月7日から続いているこのデモで、これまでに15人の市民がSARSによって殺害されたと報告している。

セレブたちから抗議の声

 SARSによって市民が殺害されていることを受け、世界各地でもオンラインを中心に抗議の声があがっており、「SARSを終わりにしろ」を意味する「#EndSARS」のハッシュタグをつけて多くの人々がSNSでも抗議。ビヨンセやリアーナら、セレブたちも声をあげている。

 セレブたちからの抗議の声は以下の通り。

リアーナ

「こういう拷問や残虐行為が私たちの地球全体の国々に影響を及ぼし続けていることに、もう耐えられない! 市民に対する酷い裏切りだし、本来は守ってくれる人たちなのに、その人たちから殺されるんじゃないかって恐れないといけないなんて!ナイジェリアの方のために心を痛めてる。こんなの見るに耐えない! あなたの強さや、正しいことのために(武力で)闘い続けていることを誇りに思う!」

ビヨンセ

「ナイジェリアで起きてる理不尽な暴力に心を痛めています。SARSは終わりにしなければいけません。私たちは変化のために抗議する人々をサポートするため、青少年団体と共に取り組んできました。連合と一体となって、緊急医療や食糧、シェルターを提供できるよう取り組んでいます。

ナイジェリアのシスターやブラザーへ。私たちは皆さんと共にあります」

カニエ・ウェスト

「ナイジェリアのブラザーやシスターたちと共にある。警察による暴力を終わらせよう。政府は人々の涙に応えなければならない。#ナイジェリアの警察による暴力を終わらせろ」

ニッキー・ミナージュ

「私は、この理不尽な暴力の最前線にいる、ナイジェリアの勇気ある若者たちと共にある。彼らに祈りを捧げてる。あなたたちの声は届いているよ」

デュア・リパ

画像: デュア・リパ

「SARSの暴力を終わりにして。心は沈んでいるし、言葉が見つからない。警察によるこうした暴力は終わりにしなくてはいけない!」

チャンス・ザ・ラッパー

「レッキで虐殺が起きている。ナイジェリアで銃撃部隊が大勢の若者たちを殺害しているんだ。世界は反応を示す必要がある」

クロエ・グレース・モレッツ

画像: クロエ・グレース・モレッツ

「ナイジェリアのために祈ってる。恐ろしい。何が起きているの?」

クロイ&ハリー

 彼女たちは、割れたハートの絵文字で悲しみを表明。

ビッグ・ショーン

「ナイジェリア!君たちのことを思ってる!恐ろしいことが起きている!殺害されることに平和的に抗議している大勢の人々が殺されているんだ!」

(フロントロウ編集部)

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