テイラー・スウィフトがこれまでリリースした楽曲のなかで、最もファン人気が高い曲に数えられる「オール・トゥー・ウェル(All Too Well)」の歌詞には、制作当初、“放送禁止用語”が含まれていたことをテイラーが明かした。(フロントロウ編集部)

音楽ファンに愛される名曲「オール・トゥー・ウェル」

 海外のテイラー・スウィフトのファンたちに、一番好きなテイラーの曲は何かと尋ねると、かなりの高確率で返ってくるのが、辛い失恋を歌った「オール・トゥー・ウェル(All Too Well)」という答え。

 2012年にリリースしたアルバム『レッド(Red)』の収録曲として発表されたこの曲は、元恋人との思い出をあまりに鮮明に覚えていて、どうしても忘れられない様子を切なく歌った失恋ソング。

 情感豊かなメロディ展開の素晴らしさはもちろん、楽曲を通してのストーリテリングが音楽評論家たちに高い評価を受けており、シングルカットはされていないながら、発表から8年が経過した現在も、テイラーの“影の代表曲”の1つとして語られている。


「オール・トゥー・ウェル」の誕生秘話

 「オール・トゥー・ウェル」が制作当初、じつは24分間にもおよぶ大作だったという逸話は、テイラーの初期のヒット曲を数多く共作したソングライターのリズ・ローズが、2019年に明かして話題になったけれど、この曲がそんなにも長くなってしまった理由や、じつは、オリジナルにはテイラーの楽曲にはめずらしい“放送禁止用語”が含まれていたという事実を、テイラーが自らの口で語った。

画像1: 「オール・トゥー・ウェル」の誕生秘話

 『Red』が米音楽誌Rolling StoneとAmazonミュージックが共同で発表した、音楽界で“最も偉大なアルバム500作”に選出されたことを記念して、Rolling Stoneのポッドキャスト・インタビューに登場したテイラーは、『Red』の収録曲のなかでは一番最初に制作されたという「オール・トゥー・ウェル」の収録秘話に言及。

 「一番初めに書いたのは『オール・トゥー・ウェル』だった。あの時私は、私生活で起きた事にとんでもない辛さを感じていて、“故障した人間”みたいなボロボロの状態でリハーサルに到着したの」と、失恋ホヤホヤの胸の痛みを抱えながらスタジオに向かったことを明かし、「なんとなく歌ったり、リフ(※)をしたり、アドリブをしてみたり、そうしてできたのが『オール・トゥー・ウェル』だった」と、とくに計算せずに、心の中を吐き出してできたメロディと歌詞が『オール・トゥー・ウェル』という楽曲になったと振り返った。

※短い楽句を反復演奏すること

画像: 2013年の『Redツアー』のフィラデルフィア公演にて。

2013年の『Redツアー』のフィラデルフィア公演にて。

 続けて、「確かに、あの曲ができたんだけど、ただ、バースが7つぐらい余分だったんだよね」と、かなり長めの曲に仕上がってしまったことを認めつつ、「それに、Fワードも含まれていたの」と、感情が高ぶっていたため、歌詞には「F」で始まる、英語圏では放送禁止用語に指定されている4文字の単語も登場してしまっていたと明かした。

 家に帰ってから、スタッフが録音しておいてくれた音源を聴いてみたところ、「あれ、これ結構好きかも」と感じたものの、曲の長さが10分以上に及んでいたため、前出のコラボレーターのリズに電話をして編曲をお願いしたという。

 テイラーは、ポッドキャストでは「10分以上」と話していたが、リズ曰く、10分以上どころではなく24分間だったという「オール・トゥー・ウェル」。2人の記憶にはズレがあるものの、テイラーが思いのたけを自由にぶちまけたところ、「オール・トゥー・ウェル」という人々の記憶に残る名曲が誕生したというのは、まぎれもない事実。

 ちなみに、この時のテイラーの失恋相手は、テイラーが、まだ21歳だった2010年の10月から2011年の3月まで約5カ月間交際した俳優のジェイク・ギレンホールなのではないかとウワサされている。

画像2: 「オール・トゥー・ウェル」の誕生秘話

 “Fワード”が入った完全版もぜひ聴いてみたいところだけど、果たしてお披露目される日はいつか来る? 

 テイラーは、先日、スクーター・ブラウンが新たな投資ファンドに彼女の過去のアルバム6作分の原盤権を売却したことについてファンに報告した声明のなかで、以前、宣言していた、自身が手に入れられなかったすべての楽曲の再レコーディングにすでに着手していることを明かした。「オール・トゥー・ウェル」も新たに生まれ変わるはずだけど、どんな仕上がりになるのか気になる!(フロントロウ編集部)

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