アリアナ・グランデのツアー・ドキュメンタリー『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』の配信が12月21日にNetflixでスタートしたことを記念して、同作を観る前に知っておくべき5つの情報をフロントロウ編集部がピックアップしてご紹介。(フロントロウ編集部)

『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』の配信がスタート

 アリアナ・グランデが不動産エージェントである恋人のダルトン・ゴメスとの婚約を発表した翌日である12月21日、Netflixでドキュメンタリー『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』の配信がスタートした。

 『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』は、アリアナが2019年に行なった『スウィートナー』ツアーを追ったものとなっていて、アリアナは本作の配信を告知するにあたり、ファンに次のようにメッセージを寄せている。

「この作品は、みんなへのラブレターのつもりでリリースする。過去数年間に私たちが共有してきたことのお祝いとしてね。1つのツアーの一部を切り取ったもので、(6~7年間で何百もの公演を行って、みんなとたくさんの瞬間を共有してきたから、その膨大な数と比べたら少ないけど)ただ、私に、この人生で、もうすでに夢見ることができる以上のものを見せてくれたみんなへの感謝を表したかったの。私はもう、ずっと音楽を作って、ツアーをしたりすることに全身全霊を捧げてきた。心の中ではペースの変化に期待してるけど、とにかく、どれだけ私がみんなに感謝しているかを伝えたかった。私はたくさんのことを学んで、目の当たりにして、感じてきた。この人生をみんなとシェアできたことは誇り」

『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』を観る前に知っておくべき5つのこと

 フロントロウ編集部では、『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』をより楽しんでもらうため、本作を観る前に知っておきたい5つの情報をピックアップしてご紹介。

<1>タイトル『excuse me, i love you』について

 日本語に訳すと「ちょっといいですか。大好きです」を意味する、ドキュメンタリーのタイトルにつけられている『excuse me, i love you』というフレーズは、アルバム『スウィートナー』に収録されている「R.E.M.」の歌詞から取られている。

 アリアナは今年発売した新たな香水にもそのまま「R.E.M.」と名づけるなど、「R.E.M.」はアリアナのお気に入りの楽曲となっている。睡眠中に記憶を整理したり、夢を見たりする状態だとされる“レム睡眠”にインスピレーションを得て書かれた「R.E.M.」で、アリアナは夢で出会った男性について次のように歌っている。

「ちょっといいですか。大好きです」
分かってます、会話の始め方としては困ってしまいますよね
他の女の子たちがあなたを困らせているのを見ました
あなたのことを知っている気がしたので、ハグしたかったのです

<2>「今年のこの公演が間違いなく私を救った」という『スウィートナー』ツアーについて

 このドキュメンタリーは、2019年3月18日に開催されたニューヨーク州オールバニでの初公演を皮切りに、同年12月21日に行なわれたカリフォルニア州イングルウッドの公演まで、計101公演が行なわれた『スウィートナー』ツアーを追いながら、主に2019年8月17日に行なわれたロンドンのO2アリーナでの公演の模様を収めたものとなっている。

 ドキュメンタリーのトレイラー映像には、「心身ともに限界だったけど、今年のこの公演が間違いなく私を救った」と涙ながらに話すアリアナの姿が収められているけれど、アリアナはこの『スウィートナー』ツアーを迎えるまでに、多くのことを乗り越えてきた。

 アリアナは2017年5月22日、『デンジャラス・ウーマン』ツアーのマンチェスター公演をマンチェスター・アリーナで行なっていたところ、自爆テロの標的となって22人が亡くなるという悲劇に見舞われ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を患った。さらには、復活を期して2018年8月にアルバム『スウィートナー』をリリースした翌月、元交際相手であるマック・ミラーが26歳の若さで帰らぬ人に。その後、元婚約者のピート・デヴィッドソンとの破局も立て続けに経験した。

 『スウィートナー』ツアーは当初、ツアータイトルの通りアルバム『スウィートナー』を引っ下げたツアーになると見られていたものの、アリアナはツアーが始まる直前だった2019年2月に突如、ニューアルバム『thank u, next』をリリース。本作のタイトルトラック「thank u, next」で、アリアナはマックやピートら元交際相手に対する感謝の気持ちを歌っており、ドキュメンタリーには、この曲を歌いながら思わず涙ぐんでしまうアリアナの様子も収められている。

<3>日本人ダンサーの川上真於が参加している

 『スウィートナー』ツアーには、日本人ダンサーである川上真於(かわかみまお)がダンサーとして帯同しており、もちろん、ドキュメンタリーに収録されているステージでもパフォーマンスを披露している。

 川上真於は、アリアナの「セブン・リングス」のMVに登場したり、ビヨンセのコーチェラでのバックダンサーや、リアーナが手掛けるランジェリーブランドのサヴェージXフェンティ(Savage X Fenty)のショーに出演したりと、多くの大物アーティストと共演を果たしてきたトップダンサーとして知られている。

 アリアナは、「七輪」と意味が間違っている漢字のタトゥーをいれたことなどが、文化の盗用にあたるとして海外で非難を受け、日本語の勉強をやめると宣言していた。そうしたなかでも、今回のドキュメンタリーでのアリアナのパフォーマンス中には、漢字の間違いを指摘されて修正した「七輪指♡」のタトゥーや、『ポケモン』のイーブイのタトゥー、『千と千尋の神隠し』の主人公“千尋(ちひろ)”のタトゥーなどに込められた、アリアナの日本文化への愛も見ることができるので、注目してみて。

<4>マライア・キャリーとのコラボ

 マネージャーのスクーター・ブラウンから電話がかかってきて、マライア・キャリーに“動画を送って”くれるように頼まれる場面もドキュメンタリーには収められているけれど、これは、1994年にリリースされたマライアの代表曲「恋人たちのクリスマス」が、2019年にリリース25周年を迎えたことを祝福するために撮影された動画のこと。この動画には、アリアナのほか、ケイティ・ペリー、ライアン・レイノルズやキム・カーダシアンなど50人以上のセレブたちが出演した。

 この時はアリアナは口パクでの出演だったものの、今年に入ってからついにマライアとの初コラボが実現しており、アリアナはマライアとジェニファー・ハドソンと共に、マライアが2010年にリリースした楽曲「Oh Santa」のリメイクに参加した。

<5>アリアナの政治スタンスについて

 ドキュメンタリーには、ドナルド・トランプ現大統領の弾劾裁判が決まり、アリアナたちクルーが歓喜するという場面も収められている。これは、トランプ大統領が昨年、大統領選で争った民主党のジョー・バイデン次期大統領とその家族の捜査をするようウクライナの大統領に圧力をかけ、それに対するアメリカ議会の調査を妨害したとして、「権力乱用」と「議会妨害」を問われた裁判のこと。

 アメリカの下院は米現地時間2019年12月18日にトランプ大統領を弾劾訴追し、有罪となればトランプ大統領は職を追われることになっていた。このドキュメンタリーが収録された時点では、その判決が明らかになっていなかったものの、上院は2020年2月にトランプ大統領に対して無罪評決を言い渡した。

 アリアナは以前、米Elleとのインタビューで「(社会的な問題について)自分の意見を言わないなら、ここにいる意味なくない? 全員が同意するわけじゃない。でもだからと言って、私は黙って歌だけ歌っているなんてことはしない」と語るなど、政治的/社会的な問題について積極的に発信してきており、今年の大統領選では、民主党のジョー・バイデン次期大統領への支持を打ち出していた。

 アリアナは今年11月、大統領選挙でバイデン氏の勝利が確定した際には、「泣いてる。ありがとう」とツイートして、バイデン氏と、カマラ・ハリス次期副大統領を祝福した。

 『スウィートナー』ツアーでの来日公演は残念ながら実現しておらず、『アリアナ・グランデ:excuse me, i love you』は、大盛況に終わったツアーの模様をここ日本から堪能できる貴重な機会にもなっているので、ここでご紹介したトピックを頭に入れながら楽しんでみて。(フロントロウ編集部)

 

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