ジャスティン・ビーバーにとって3年ぶりのライブが実現!
「Baby(ベイビー)」や「Sorry(ソーリー)」といった大ヒット曲で知られ、昨年、約5年ぶりにリリースした最新アルバム『Changes(チェンジズ)』で音楽活動を本格的に再開したシンガーのジャスティン・ビーバーによる大晦日のスペシャルコンサート「New Year's Eve Live with Justin Bieber」がアメリカのロサンゼルスで開催された。
2020年に予定していた大規模な北米ツアーが新型コロナウイルスの影響によって延期になったジャスティンにとって、約3年ぶりとなる今回のコンサートはコロナ禍ならではのオンライン開催ということもあり、文字通り、全世界のファンがその模様を視聴。また、実際の会場となった四つ星ホテルのザ・ビバリー・ヒルトンには、自他ともに認めるジャスティンの“熱狂的なファン”であるシンガーのビリー・アイリッシュの姿もあった。
ファンの熱気が最高潮に達するなか、待ちに待ったコンサートがスタート! 1曲目は、『Changes』の一番最初に収録されている楽曲でもある「All Around Me(オール・アラウンド・ミー)」。続く「Sorry(ソーリー)」でキレッキレのダンスを披露すると、人気ラッパーのトラヴィス・スコットとコラボした「Second Emotion(セカンド・エモーション)」、かつて一緒にツアーを一緒に回ったことがあるラッパーのポスト・マローンをフィーチャリングに迎えた「Forever(フォーエヴァー)」を熱唱。
予定より少々遅れてスタートしたこともあり、4曲歌ったところで、ニューヨークなどがある東海岸がひと足先に新年を迎えるということでパフォーマンスを一旦中断し、「今年は色々と大変な1年だったね」と、2020年を振り返ったジャスティン。ダンサーたちと一緒に「5、4、3、2、1、ハッピー・ニュー・イヤー!」と盛大にカウントダウンを行なったのち、シャンパンを勢いよくぶちまけたところまでは良かったが、そのせいでステージ上がシャンパンまみれになってしまい「(シャンパンを拭くための)タオルはあるかな?何も考えずにやっちゃった」と反省しきりだった。
再開後の一発目は「Boyfriend(ボーイフレンド )」。続いて、ファンにとって永遠に色あせることのない名曲「Baby(ベイビー)」が流れると、会場やネット上の盛り上がりも最高潮に。ジャスティンが画面越しにライブを視聴するファンに向かって「一緒に歌おう」と呼びかけるなど、「Baby」によって遠く離れたファンとジャスティンが一体となった。
お祭りムードから一転、しっとりとした雰囲気に
DJキャレドとコラボした「I'm The One(アイム・ザ・ワン)」と「No Brainer(ノー・ブレイナー)」のパフォーマンスを終え、「全部の歌詞をちゃんと覚えてるかわからないけど、ベストを尽くすよ…(笑)」と前置きしたうえで歌いはじめたのは「Love Yourself(ラヴ・ユアセルフ)」。アコースティックギターの音色とジャスティンの甘い歌声だけが響き渡る静かなパフォーマンスに、オンラインライブ視聴者からは「涙が止まらない」「泣きながら聞いてる」といった声があふれた。
その後、「All That Matter(オール・ザット・マターズ)」、「Where Are U Now(ホエア・アー・ユー・ナウ)」、「What Do You Mean(ホワット・ドゥー・ユー・ミーン)」、「Running Over(ランニング・オーバー)」、「Come Around Me(カム・アラウンド・ミー)」、「Get Me(ゲット・ミー)」など、過去の大ヒット曲と『Changes』の収録曲を織り交ぜながら披露すると、再び観客のボルテージがアップ。『Changes』の収録曲のなかでも人気が高い「Yummy(ヤミー)」や「Habitual(ハビチュアル)」のパフォーマンスの際には、とくに盛り上がっている様子だった。
妻ヘイリー・ビーバーに捧げる“特別な曲”を披露
本気ではなく単なる照れ隠しかもしれないが、事前に妻でモデルのヘイリー・ビーバー(旧ヘイリー・ボールドウィン)から、今回のコンサートで「お願いだから、(自分に対して)愛を叫ぶようなことをしないで」と念を押されていたというジャスティン。しかし、その約束をあっさり破って「これまでの道のりを僕と一緒に歩んでくれてありがとう。君は僕が僕という存在において最も愛する人だ」と、ヘイリーへの愛を叫ぶと、「この曲を君に捧げる。今どこにいるのかわからないけど」と言って「Holy(ホーリー)」を歌った。
続いて披露した「Intentions(インテンションズ)」も、ヘイリーに宛てて書いたとされる曲で、2曲連続で最愛の妻に捧げる楽曲を披露。もちろん会場にはヘイリーの姿もあり、ジャスティンの勇姿を最後まで見守っていた。
そして、同郷のカナダ出身のシンガー、 ショーン・メンデスとコラボした新曲「Monster(モンスター)」を歌い終えたところで、再びMCを挟んだジャスティンは「今年は孤独(Lonely)を感じた人も多かったと思う」と言って、自身にとっても思い入れのある1曲である「Lonely(ロンリー)」について紹介。しかし、曲が始まった瞬間、「ちょっとだけ待ってくれる?」と突然言い出すと、「ごめん、ごめんね。いよいよクライマックスってところで申し訳ないけど、ものすごく喉が渇いてるんだ。水をもらえるかな?(今すぐ水を飲まないと)死んじゃいそう」と言って演奏を中断させ、ファンの笑いを誘った。喉を潤し、万全の状態で臨んだ「Lonely」のパフォーマンスはまさに「圧巻」のひと言。ファンからも「感動した」といった声が多く聞かれ、クライマックスにふさわしいステージだった。
楽しかったコンサートもいよいよラスト1曲。この日、ジャスティンが最後の1曲にチョイスしたのは、アメリカ東海岸の日付変更と同時に解禁となった新曲「Anyone(エニワン)」。「もう出ちゃってるから聞いた人もいるかもしれないけど、まだ聞いていない人は今から僕が歌うから聞いてね。これが初だよ」と言って、サプライズで「Anyone」のパフォーマンスを世界初披露した。
こうして全22曲を歌い切り、無事、約3年ぶりのライブを大成功で終えたジャスティンは、最後にダンサーやクルーたちとハグ。ジャスティンと彼のチームがお互いの健闘を称え合う姿を映し出したところで画面が切り替わり、ニューイヤー・コンサートは幕を閉じた。(フロントロウ編集部)