大統領就任式のドレスは注目の的
米時間1月20日に首都ワシントンで行なわれた大統領就任式をもって、ジョー・バイデン氏が第46代アメリカ合衆国大統領に就任。就任式ではメッセージ性のあるファッションも注目を集めたけれど、今回はバイデン大統領の妻であるジル・バイデン博士が着用したブルーのドレスにフォーカスを当てた。
これまでの就任式では、ミシェル・オバマは2009年の就任式にキューバ系米国人デザイナー、イザベル・トレド(Isabel Toledo)のドレス、2013年はトム・ブラウン(Thom Browne)のドレスを着用し、メラニア・トランプはラルフローレン(Ralph Lauren)のドレスといった、老舗ブランドやデザイナーが手がけたドレスに身を包んでいた。
バイデン博士が選んだのはマルカリアン
そのため、新ファーストレディーであるバイデン博士も人気ブランドのドレスを着ると予想されていたところ、バイデン博士がチョイスしたのは、ニューヨーク発の新鋭ファッションブランド、マルカリアン(Markarian)。名の知れた老舗有名ブランドではなく、新しいブランドのドレスを着用して、良い意味で世間の期待を裏切ったバイデン博士。大学講師であり、未来のリーダーたちを育てることをライフワークとしているバイデン博士らしい選択とも言える。
マルカリアンは2017年に誕生したばかりで、遊び心を持ちながらもクラシックなものを探している女性にフォーカスを当て、現代のニューヨークのイットガールを念頭に置いており、カジュアルなものからフォーマルなものまで取りそろえているブランド。
新鋭ブランドながら、これまで俳優のローラ・ダンをはじめ、俳優のカミラ・メンデスやモデルのマーサ・ハントなどが着用してレッドカーペットに登場するなど、急成長している。
世界中が注目する大統領就任式のドレスにマルカリアンが選ばれたことについてデザイナーであるアレクサンドラ・オニールは「現実とは思えない瞬間で、とても嬉しかった。小さいながらも、アメリカの歴史と新政権の一部になれるなんて素晴らしい機会だった」と感想を述べ、「ニューヨークのガーメント地区で全商品を作っている、女性が立ち上げたアメリカのブランドが彼女に選ばれたことはとても名誉なこと。これは間違いなく私のキャリアのハイライトになる」と米E!Newsに語たった。
また、マルカリアンのクチュリエの1人は、自身のインスタグラムにバイデン博士が就任式で着用したドレスとコートの制作過程を公開し、バイデン大統領が46代目のアメリカ大統領ということで、ひそかに「46」の刺しゅうを入れていたことを明かした。
バイデン博士が着用したことにより、一気に世界中から注目を浴びることとなったマルカリアン。今後の要チェックブランドとしてファッション界から一目を置かれる存在になるはず。
(フロントロウ編集部)