10代にして成功したビリー・アイリッシュ
2020年のグラミー賞で、史上最年少の18歳、女性として初めて、主要4部門(年間最優秀レコード、年間最優秀アルバム、年間最優秀楽曲、最優秀新人賞)を制覇したシンガーのビリー・アイリッシュ。
スターへの階段を俊足で駆け上がり、現在は19歳となったビリーが、巷の19歳には想像もつかないほどの富を手に入れているのは明らか。実際に、2020年4月に米経済誌Forbesが発表したところによると、ビリーの純資産は約55億円。2月26に配信がスタートするAppleTV+のドキュメンタリー映画『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』のギャラだけでも約25億円を手にしたと伝えられている。
モノの値段がわからない
両親は決して裕福ではなく、むしろ幼少期は「お金が無い家に育った」というビリー。贅沢な生活に慣れていなかった彼女は、ブレイクをきっかけに突然大金を手にするようになったことで、金銭感覚が狂ってしまった、というか、世間で売られているあらゆるモノの値段が、あまりよくわからないという。
米Vanity Fairのインタビューで、ネット通販でシリアルを買おうとした時の失敗談を明かしたビリー。「何がどれくらいの値段なのかが、わからないんだよね。大人になった事なんてないし、子供の頃は、(家に)全然お金が無かった。自分が今いる立場がすごく奇妙に感じるよ」と前置きしたうえで、ケロッグ社が販売している、子供向けのフルーツ味のシリアル、フルーツループス(Froot Loops)を購入しようとした時のエピソードを、こう振り返った。
「私はフルーツループスがいくらするかも知らない。それって、なんだか自分はバカなんじゃないかなって感じちゃうよ。ネットでフルーツループスを1箱買おうとしたんだけどさ、35ドル(約3,600円)って書いてあって、『オッケー、じゃあ買おう』って…。その値段が(通常より)高いなんて知らなかった。まあ、結局、1オンス(28g)入りのボックスが70箱セットになったやつを注文しちゃってたわけだけど」。
アメリカでのフルーツループスの一般的な販売価格は、100gが約3ドル(310円)。825g入りのジャンボサイズでも5ドル程度とお財布に優しい値段で、ビリーが1箱あたりに払おうとしていた35ドルは、法外な値段。結局ビリーのもとには、1食分入りのミニサイズが70箱届いてしまったということだけど、それでもやはり高くついている…。
10代にしてスターとなり、自分で買い物をした経験がほとんどないとはいえ、身近な食べ物や日用品の値段の見当がつかずに失敗してしまったことを、ビリーは少し恥ずかしく思っているよう。新型コロナ禍でオンラインショッピングをよく利用するようになったというが、試行錯誤を繰り返しながら、モノの値段を少しずつ学んでいるらしい。(フロントロウ編集部)