ヘンリー王子&メーガン妃、王室職務への復帰の可能性はなし
2020年3月末をもってイギリス王室の高位王族の座を退き、活動の拠点をアメリカへと移したヘンリー王子とメーガン妃がロイヤルファミリーとしての職務に復帰することはないと、日本時間の2月19日夜、英王室が公式声明を通じて発表した。
王室離脱から1年間は、移行期間とし、それまでそれぞれが担っていた公共機関のパトロンを引き続き務めてきたヘンリー王子とメーガン妃だが、それらの役職からも外れることになる。
この決断は、夫妻がエリザベス女王と協議したうえでのもので、王室からの声明には、「サセックス公爵と公爵夫人は、ロイヤルファミリーとしての職務に復帰する意思はないとエリザベス女王陛下に伝えました」と綴られているほか、「公爵と公爵夫人との会話を経て、女王は、王室の職務から退くとなれば、公職に伴う責任と義務を続けることは不可能だと書面で確認しました」と綴られている。
これにより、ヘンリー王子は軍の名誉称号や役職などを返上することとなり、夫妻が保持していたチャリティ団体のパトロンとしての役職はほかのロイヤルファミリーのメンバーに割り当てられるという。
声明は、「皆が夫妻の決断を悲しんでいますが、彼らは、これからも非常に愛された家族の一員であり続けます」と結ばれている。
ちなみに、夫妻はもう使用を停止しているが、結婚時に与えられた王族に対する敬称「His/Her Highness(殿下/妃殿下)」と、サセックス公爵およびサセックス公爵夫人という称号は保持される。
「奉仕に国境はない」
英王室の声明に続き、ヘンリー王子とメーガン妃も広報を通じて声明を発表。
「今後も、イギリス、そして世界における自分たちの任務と奉仕に力を注いでいくということには変わりありません。公式な役職の有無に関わらず、これまで代表を務めてきた数々の団体をサポートし続けます。私たちはみんな、奉仕の人生を送ることができます。奉仕に国境はありません」。
夫妻の移行期間は当初、高位王族の座を退いた2020年3月31日から、まる1年後の2021年の3月31日までと考えられていたが、それよりも1カ月以上早い決断となった。
「経済的自立」のために結んだ企業との商業的関係が一因に
王室関係者は、今回の発表の少し前、夫妻が王族としての職務を継続するのが困難だとみられる要因には、夫妻が王室離脱の際に宣言した「経済的自立」を実現する一環として契約を結んだ、映像配信サービスのNetflixや音楽配信サービスのSpotifyといった企業との商業的関係が影響していると米Peopleに語っていた。
エリザベス女王は、王室の職務は、生半可な状態ではできないと考えており、個人的な財政目標を追求しながら、女王やイギリスという国の代表であり続けることはありえないと考えているという。
関係者は「女王の心は最初から決まっていました。(王室の公務と王室外の仕事をかけもちする)ハイブリットの役職は選択肢にないと」。
ご存じの通り、ヘンリー王子とメーガン妃は、長男アーチーに次ぐ、第2子の妊娠を公表したばかり。出産予定は「春の終わり頃」といわれている。(フロントロウ編集部)