※この記事には、映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』と『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の重要なネタバレが含まれます。
『スター・ウォーズ』シリーズ『最後のジェダイ』と『スカイウォーカーの夜明け』
映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は、2017年12月15日に日米同時公開された作品で、1977年から9作品にわたって展開された『スター・ウォーズ』シリーズの第8作目。本作は、デイジー・リドリー演じるレイを主人公にした3部作の2番目の作品で、映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』のライアン・ジョンソンが監督を務めた。
そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日に公開された『最後のジェダイ』の続編で、監督を務めたのは映画『スター・トレック』でも知られるJ・J・エイブラムス。
世界中にファンを抱える『スター・ウォーズ』シリーズの最新作として公開されたこの2作品は、賛否両論で持って迎え入れられたけれど、特にファンの中で大きな議題となったのは、この2作品が対立しているように見えるという点。
『最後のジェダイ』と『スカイウォーカーの夜明け』のバランスが取れていなかった理由
2020年3月、そんな議論を解明する糸口になりそうなインタビューが報じられ、ファンの間で話題となっている。
なんと、ジョンソン監督は『スカイウォーカーの夜明け』の展開で最も重要な計画、つまり「カイロ・レンことベン・ソロが死亡するという計画」について知らされていなかったという。
最近、作家のサリア・ウィルソンがジョンソン監督と個人的なZOOM会議を行ない『スカイウォーカーの夜明け』制作中のことを尋ねた際、サリアが「『最後のジェダイ』を作っている時に、ベンが死ぬことを知っていたの?最初から知ってた?」と聞くとジョンソン監督は「いや、知らなかった」と回答。
つまり、ファンが『最後のジェダイ』と『スカイウォーカーの夜明け』のバランスが取れていないように見えていた理由は、ジョンソン監督が次作の内容を知らないでいたことが大きな要因になっていた。
自由な作風を支援しているルーカスフィルム
以前フロントロウでは、「『スター・ウォーズ』のタイトル『最後のジェダイ』はルーカスフィルムが考えたものではなかった」という記事で、『スター・ウォーズ』シリーズを制作しているルーカスフィルムが作家のクリエイティブなプロセスを支援していることをお伝えした。
今回報じられた、ジョンソン監督がベン・ソロの死を知らなかったということに関しても、おそらくこのことが関係していると考えられる。
インタビューを行なったサリアは、ファンの1人としてあのエンディングには不満があると言ったところ、ジョンソン監督は笑って、8作目の『最後のジェダイ』と9作目の『スカイウォーカーの夜明け』の間は、7作目の『フォースの覚醒』から8作目の『最後のジェダイ』の間と同じように、完全に引き継がれていたことを明かした。
ちなみに2019年4月に行なわれたMTBとのインタビューで、ジョンソン監督はエイブラムス監督の『スカイウォーカーの夜明け』について「私は彼に、私が彼がやるだろうと予想していなかったことをしてもらいたい」とコメントしており、エイブラムス監督は『スカイウォーカーの夜明け』公開後、米Yahoo! Entertainmentの記者に「ライアン(・ジョンソン監督)の選択がなければ、この映画はほぼ完成していなかった」と、感謝の意を述べている。
『最後のジェダイ』と『スカイウォーカーの夜明け』は賛否両論はあれど、互いに監督として切磋琢磨しながら作り上げられていたことがわかった。(フロントロウ編集部)