2015年アカデミー賞授賞式での髪型を揶揄されたゼンデイヤ
2015年に開催された第87回アカデミー賞に、自身のルーツであるアフリカ系アメリカ人のヘアスタイルである、ドレッドロックスで出席したゼンデイヤ。
弱冠18歳だったゼンデイヤがお披露目した大人びたルックは称賛の声が多く寄せられた一方で、アメリカのテレビ番組『ファッション・ポリス』で当時司会を務めていたジュリアナ・ランシックがゼンデイヤについて評した、「パチョリオイルか『大麻』の匂いがするような気がする」という一言が、黒人に対する人種差別だと問題に。
ゼンデイヤも当時、SNSでこの発言に苦言を呈し、「『面白さ』と『無礼』の境界は曖昧です。アカデミー賞での私の髪型についてある人から言われ、すくみ上がっています。衣装を絶賛してくれるレビューを楽しんでいるからではなく、無知からくる中傷と純粋な無礼で攻撃されたためです。ロックスのヘアをした18歳の若い女性のことを、パチョリオイルか『大麻』の匂いがすると言うのは、とんでもないステレオタイプというだけでなく、非道なまでに失礼なことです」とジュリアナを批判。
「あなたに教えたいのは、私の父も、きょうだいも、子供の頃からの大親友も、幼いいとこたちも、みんなロックスをしているということです」とゼンデイヤは続け、「アカデミー賞のレッドカーペットでロックスの髪をしたのは、ポジティブな光を当てて、有色人種の人たちに、私たちの髪型は素晴らしいのだということを思い出してもらうためです」と力強い言葉を綴った。
— Zendaya (@Zendaya) February 24, 2015
ゼンデイヤが声をあげた時のことを振り返る
ゼンデイヤは今回、今年2月にNetflixで配信がスタートした新作映画『マルコム・アンド・マリー』で共にW主演を務めたジョン・デヴィッド・ワシントンと、米W Magazineの巻頭インタビューに登場。そのなかで、2015年にジュリアナから受けた揶揄に反応したことについて回想した。
「変化というのは、そうやって起きていくものだし、『人々が目にしたものや、有色人種の人たちとの関係性に永続的な影響を与えるために、私に何ができるだろう?』と考えたの」とゼンデイヤは語り、有色人種の人々が置かれている状況に変化をもたらすための行動だったと当時を振り返った。
ゼンデイヤは2015年、米Complexとのインタビューで、「きょうだいたちや父はみんな、ドレッドロックスをしていた時期がある。幼い姪っ子たちもカーリーヘアをしている。それで、もし彼らが持っているものや大切にしていることについて傷つけるようなことを誰かが言ったとしたらと思うと、少なくとも、彼らには自分たちのことを誇りに思ってほしかったし、彼らが誇りに思えるような意義のある返答を思いつきかった」と、ジュリアナへの返答に込めた思いを語っている。(フロントロウ編集部)