ショーン・メンデス財団が未来を担う若者を支援
2019年に、シンガーのショーン・メンデスが若い世代を支援するために立ち上げたチャリティ団体「ショーン・メンデス・ファウンデーション(ショーン・メンデス財団)」と、アメリカ発の人気ファストフードチェーン「Chipotle」が協力して、サステナビリティ(持続可能性)に重点を置く若い活動家にWonder Grants(ワンダー・グランツ)を授与するという話を以前フロントロウでお伝えしたが、ついにその受賞者5名が発表された。
ちなみに、ワンダー・グランツとは、最近日本でもよく聞くようになったサステナブルな社会づくりをする若者を支援すべく、ショーン・メンデス財団が昨年末からスタートした助成金制度のこと。国も年齢も性別も違う5人は一体どんな活動に力を入れている? 彼らのスゴさをさくっとご紹介!
グラヴィータ・グルハティ
インド出身のグラヴィータは、“水”に対する人々の意識を変えるべく、同じ志を持つ若者を集めてNPO団体「Why Waste?」を発足。世界的な水不足が深刻化している今、日々の節水は、現在だけでなく、より安全な未来のためにも欠かすことができない。Why Waste?は、一人一人が1日100リットル以上の水を節約することで、最終的に何百万リットルもの水を節約することを目標としており、その取り組みを広めるために様々な活動を行なっている。
エヴァン・エーラス
エヴァンは、食品ロスと貧困層の食糧不足の両方を削減するべくNPO団体「Sharing Excess」を立ち上げた若き社会起業家。Sharing Excessは主に食料品店やレストラン、卸売業者、農家から定期的に食品の余剰分を集め、食料不安を抱えるコミュニティに届けるといった活動を行なっており、地域の学生と、サービスを提供するコミュニティに住む人々の力を活用することで、独自のネットワークを構築している。
モーリーン・ムキーサ
モーリーンは栄養士として活動する傍ら、飢餓と栄養失調をなくすことを目標に「Tule Vyema」を設立。栄養に関する知識を身につけてもらうための講座を開催したり、失業中の若い女性に自分たちの手で野菜を栽培し、余った分を販売して家計の足しにするためのトレーニングを行なったりして、地域社会に貢献している。
カーシャ・スラブナー
映画監督、写真家、作家、起業家など様々な肩書きを持つカーシャは、文化的な理解を深め、人々に行動を起こさせるためのコンテンツを制作。長編ドキュメンタリーに加え、本や展示会、写真、旅行とグローバル・シチズンシップ(地球市民権)を促進するためのブログなど、その活動は多岐にわたる。また、世界の差し迫った問題について解決策を提示することを目的としたプロジェクト「Global Sunrise Project」の代表も務める。
アンジェラ・ブシェスカ
アンジェラは気候変動に関する一人一人の取り組みを支援する「EnRoute」を開発。EnRouteは日々の移動で排出されるCO2を削減したり、食料や衣服への「持続可能」な投資を行なったりすることができるアプリで、CO2を1グラム削減するごとにポイントが付与される仕組みになっている。このポイントは、EnRouteのオンラインショップでコーヒーや旅行といた賞品と交換できるようになっており、環境問題への取り組みがより身近で楽しくなるような工夫がなされている。
(フロントロウ編集部)