『ナイブズ・アウト』続編のキャストが明らかに
2020年に日本公開されたミステリ映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』の続編となる作品の制作が、前作でメガホンをとったライアン・ジョンソン監督の指揮のもと進められているが、豪華なキャスティングも話題となった前作に続き、続編にも個性豊かで著名な役者たちが顔をそろえることがわかった。
前作の『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』は、ジョンソン監督が「(名推理作家)アガサ・クリスティの小説を思わせるようなミステリ映画を撮ってみたい」という思いから制作した作品。
映画『007』シリーズのダニエル・クレイグ演じる名探偵ブノワ・ブランが、85歳の誕生日の翌日に遺体となって発見された世界的ミステリー作家で資産家のハーラン・スロンビーの死の謎に迫る物語が描かれた。ハーランが亡くなったのは、奇しくも、ワケあり家族が集結した夜。匿名の人物から依頼を受けた探偵のブランは、他殺を疑い、屋敷にいた全員を捜査する…というあらすじ。
“ワケあり家族”の面々やハーランの屋敷に出入りする使用人や看護師といった、殺人の疑いをかけられるキャラクターには、映画『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンスや『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』のアナ・デ・アルマスのほか、ジェイミー・リー・カーティス、トニ・コレット、ドン・ジョンソン、マイケル・シャノンといった映画界で一目置かれる演技派の役者たちが起用されたことでも話題に。ハーラン役はオスカー俳優の故クリストファー・プラマーが演じたほか、ブランの捜査に協力する地元の刑事エリオット警部補は映画『ユダ&ブラック・メシア』でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされたラキース・スタンフィールドが演じた。
続編に関しては、ブラン役のクレイグがカムバックすること以外、タイトルやあらすじなどは非公開となっているが、メインキャラクターを演じるキャストの顔ぶれが徐々に明らかになってきた。
マーベル俳優や人気シンガーも
Netflix配信作として制作が進められているという『ナイブズ・アウト』続編で、まず、キャスティングが明かされたのは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)映画の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『アベンジャーズ』シリーズでドラックスを演じた元WWEレスラーのデイヴ・バティスタ。
デイヴはシリーズ3作目をもって、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を卒業することが伝えられているが、マーベル作品以外にも映画『DUNE/デューン 砂の惑星』といった話題作に出演。ザック・スナイダー監督のNetflixオリジナル映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』では主演も務めている。
そして、次に『ナイブズ・アウト』続編への参加が伝えられたのは、映画『ファイトクラブ』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の俳優エドワード・ノートン。
『ムーンライズ・キングダム』、『グランド・ブダペスト・ホテル』ほか、いまやウェス・アンダーソン監督作には欠かせない俳優として知られ、味わい深い演技で観客を唸らせてきたエドワードが演じるキャラクターは、本作の主役となるのではないかと米Deadlineは報じている。
女性陣では、グラミー賞にノミネートされた経験もあるシンガー兼音楽プロデューサーのジャネール・モネイがキャスティング。
俳優としても活躍しているジャネールは、第89回アカデミー賞で8部門でノミネートされ、作品賞ほか2部門で受賞した映画『ムーンライト』や第92回アカデミー賞で2部門にノミネートされた映画『ハリエット』などに出演し、高い演技力を見せつけた。
さらに、The Hollywood Reporterは、ディズニープラス(Disney+)で配信中のマーベルドラマ『ワンダヴィジョン』でアガサを演じる俳優のキャスリン・ハーンもキャストに加わったと報じている。
『ナイブズ・アウト』続編は近くギリシャで撮影が開始する予定。1作目に出演したジェイミーがインスタグラムを通じて明かしたところによると、前作で登場したスロンビー家の面々は続編には登場しないそう。
『ナイブズ・アウト』は3作目の制作も計画されており、Netflixは、配信作品としては史上最高額となる約4億ドル(約438億円)を投じて今後製作される2作の権利を獲得。続編にも登場するブラン役のダニエルは、2作分のギャラとして、日本円にして約109億円を前払いで手にしたとThe Hollywood Reporterが伝えている。(フロントロウ編集部)