デミ・ロヴァートが“痩せる=良いこと”とされる文化に苦言
先日、ノンバイナリー(Non-Binary)であることをカミングアウトした、元ディズニー・チャンネル・スターでシンガーのデミ・ロヴァートが、誰かに対して「痩せたね」と褒めることは、「太ったね」と褒めることと同じくらい悪い意味合いがあると自身のインスタグラムで説いた。
以下、デミのメッセージの全訳。
「誰に響いてるかわからないけど、過去に摂食障害に苦しんでいた人に対して痩せたことを褒めるのは、誰かに体重が増えたことを褒めるのと同じくらいたちが悪い。もし、あなたがその人と食の長い歴史を知らないなら、その人の体についてコメントしないで。たとえあなたの意図が純粋であっても、その人が夜中の2時に起きてその発言を考え直すことになるかもしれないから...。(褒められて)気分が良くなることはあるかって?そりゃあ、たまにはね。でも、気を良くするのは、『ほら、みんな細い方が好きなんだよ』とか『食べる量を減らせば、もっと痩せられるよ』という、私の頭の中で大声で叫ぶ摂食障害の声だけ。そして、それは時に最悪でもある。『ってことは、以前の私の体をどう思ってたんだろう?』とか考えちゃうから。この話の教訓。私は魂の抜け殻である体以上の存在であって、日々、そのことを自分に言い聞かせるために戦っている。だから、お願いだからみんなが私のことをそういう風にしか見ていないと、私に思わせないでちょうだい」
ちなみに、今年3月に配信された“すべて”を語るYouTubeのドキュメンタリー番組『Demi Lovato: Dancing with the Devil(原題)』で、デミは「(摂食障害と)私はまだ戦ってる。毎日。食の苦しみを忘れる時もあれば、そればかり考えている時もある。ED(勃起障害)の回復と言えばわかる人もいるかもしれない。私は、いつの日かそのことを考えなくなるという希望を持ってる。今のところ、(『I'm Worth It/私にはその価値がある』と書かれた)私のマグカップは、私にその価値があることを思い出させてくれる」と、今もなお摂食障害との闘いが続いていることを明かしていた。(フロントロウ編集部)