大人気ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のリブート版『And Just Like That...』に出演することが正式発表されたミスター・ビッグ役のクリス・ノースが、じつは当初、続編となる同への参加にあまり乗り気ではなかったと告白した。(フロントロウ編集部)

クリス・ノース、『セックス・アンド・ザ・シティ』続編出演をためらっていた

 1990年代後半~2000年代にかけて米HBOで放送されたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下『SATC』)と、続編映画2作のその後を描くミニシリーズとしてワーナー・ブラザース傘下のストリーミングサービスHBOMaxで2022年の上半期中の配信開始を予定している『AndJust Like That...(アンド・ジャスト・ライク・ザット/原題)』。

画像1: ©DARREN STAR PROD./HBO FILMS/NEW LINE CINEMA /BLANKENHORN, CRAIG

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 これまでの『SATC』シリーズに欠けていると長年にわたって指摘されてきた多様性や包括性をより意識した作品となる『And Just Like That...』は、ついにキャストたちを集めた台本読みなどがスタートするなか公式SNSなどを通じて続々と出演者が発表。

 なかでも、昔からの『SATC』ファンたちを歓喜させたのは、当初は“出演しない”と複数のメディアが報じていたミスター・ビッグ役のクリス・ノースのカムバックだった。

 クリスが演じたミスター・ビッグは、ドラマ版でサラ・ジェシカ・パーカー演じる主人公のキャリーとアップダウンの激しい恋愛模様を繰り広げ、映画版では最終的にキャリーの夫となるというハッピーエンドが描かれた超重要キャラクター。

 『And Just Like That...』の制作が伝えられたばかりの頃、クリスが続編には不参加だと言われていたのは、何を隠そう、当の本人が首を縦に振らなかったからだったよう。

 新たに応じた米Yahoo!Financeとのインタビューで、クリスがミスター・ビッグ役を再演するのをためらっていた理由を明かした。


ミスター・ビッグ役は「やりきった」と思っていた

 制作陣と自身の間で“クリエイティブ面での交渉”があったことを明かしたクリスは、自分にとって「ミスター・ビッグという役を通じて(世間に)提供できるものはもう無い」と思っていたと正直に告白。

 「もうやり切ったような感じがしていたんだ」と、ミスター・ビッグというキャラクターについては、ドラマと映画で描かれた物語以上に掘り下げられる部分はないと考えていたという。

画像2: ©DARREN STAR PROD./HBO FILMS/NEW LINE CINEMA /BLANKENHORN, CRAIG

©DARREN STAR PROD./HBO FILMS/NEW LINE CINEMA /BLANKENHORN, CRAIG

 しかし、エグゼクティブ・プロデューサーを務めるマイケル・パトリック・キングの熱意とマイケルが持ってきた『And Just Like That...』の脚本に心を打たれて、一転、出演を決めたそう。

 「マイケルは、ただただ本当に素晴らしい脚本家で、信じられないくらいクリエイティブなアイディアを持っている。彼と会って、ミスター・ビッグというキャラクターをどう描くかという可能性について話し合った途端、僕は絶対にやりたいと思ったんだ」。

 マイケルは、クリスなくして『And Just Like That...』の成功はあり得ないと考えていたよう。クリスの出演決定に合わせて出した声明のなかで、「クリスと再び仕事を出来ることに興奮しています。我々のミスター・ビッグなしに『セックス・アンド・ザ・シティ』の物語の新しい章を描くことはできないでしょう」とコメントしている。


幻の映画版3作目では「死ぬ」設定も

 過去には映画版の3作目が制作される計画があった『SATC』シリーズ。その構想のなかには、ミスター・ビッグが物語の序盤で死ぬという設定もあった。

 同作の初期段階の脚本を読んだというジャーナリストのジェームズ・アンドリュー・ミラーいわく、ミスター・ビッグはシャワー中に突然心臓発作を起こして死んでしまい、その後は、映画全体を通して彼の死を乗り越えようと奮闘するキャリーの姿が描かれるというということだったが、映画版3作目の制作計画は頓挫。

画像: さらに渋さを増したクリスの近影。

さらに渋さを増したクリスの近影。

 クリスは『And Just Like That...』におけるミスター・ビッグの描かれ方について太鼓判を押しているが、50代となり、時代の移り変わりやパンデミックを経験したキャリーや友人たちの姿を描く作品となる同作でミスター・ビッグがどんな役割を担うのかとても興味深い。(フロントロウ編集部)

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