セクハラ疑惑のジェームズ・フランコが和解金の支払いに応じる
映画『ミルク』や『127時間』などの出演作で知られる俳優のジェームズ・フランコが、自身が経営していた演劇学校「Studio4」(※現在はすでに閉校)に通っていた複数の元生徒からセクハラで訴えられた裁判で、約2億円超の和解金を支払うことに合意したことがわかった。
フロントロウでも何度かお伝えしたが、約3年前、ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ及び性的暴行事件がきっかけで活発化したMeToo運動によって、ジェームズがプライベートでセクハラやレイプまがいの行為に及んでいたことが、被害にあった女性たちの告発によって次々と明らかに。
その後、Studio4の元生徒であるサラ・ティザー・カプランとトニ・ガールをはじめとする複数の生徒が、授業の一環として全裸での乱交シーンの撮影を強要されたとして、ロサンゼルス郡上級裁判所に集団訴訟を起こした。
米NBCが入手した法的書類に記載された内容によると、和解金の配分はサラが約7,400万円、トニが約2,400万円、そして残された約1億5,000万円のおよそ3分の2に値する約1億円を他の生徒たちで分けることになっているという。また、残ったお金はNational Women's Law Center(全国女性司法支援センター)に寄付されるとのこと。
ちなみに、この合意の一環として、訴訟の全当事者が共同声明を発表し、そのなかでジェームズは訴訟での主張を引き続き否定することができる。内容は以下の通り。
「当事者およびその弁護士は、この紛争および係争中の訴訟の一部を解決できたことに満足しています。被告は訴状の主張を否定し続けていますが、原告が重要な問題を提起していることは認めています。また、すべての当事者は、今こそハリウッドにおける女性への虐待に焦点を当てるべきだと強く信じています。すべての当事者は、性別、人種、宗教、障がい、民族、経歴、性別、性的指向にかかわらず、エンターテインメント業界の誰もが、いかなる種類の差別、ハラスメント、偏見にも直面しないようにする必要があることに同意しています」
ジェームズは2018年に出演したトーク番組『The Late Show with Stephen Colbert(原題)』で、自身に対する相次ぐセクハラ告発に、「自分のしてしまったことには誇りを持って責任を取らなくちゃいけないと思う」と語っていたが、元生徒からの訴えについては今日にいたるまで全面否定を続けている。(フロントロウ編集部)