代名詞を「she/they」に変更したエマ・コリン
英国王室を舞台としたNetflixの大ヒットドラマ『ザ・クラウン』のシーズン4で若き日のダイアナ妃を演じ、現在はハリー・スタイルズ主演で男性同士の恋を描く新作映画『My Policeman(原題)』の撮影に臨んでいる俳優のエマ・コリン(25)は今年7月、インスタグラムで自身のジェンダー代名詞を「she/they」に変更した。
英語では「they」という言葉は、女性・男性という枠組みに当てはまらないノンバイナリーの人などに対して使われることでも知られている。
エマは当時、「初めてバインダーを買った。(アーティストの)デイビット・サイモン・ダヤンと一緒に、ボクサー用のラップを使ってみた」というコメントを添えて、ボクサーが試合で拳に巻くバンデージ(包帯)をチェストバインダー代わりに使って身につけた写真を投稿。トランスジェンダーが代表を務めるアパレルブランドGC2Bをタグ付け。当時ファンの間では、これがエマがLGBTQ+コミュニティに一員であることのカミングアウトではと話題になった。
エマ・コリンがセクシャリティについて語る
そして今回、エマは英ITVの番組『Granada Reports(原題)』に出演して、そこで初めて自身のセクシャリティについてコメント。エマは「私の道のりは長いもので、この先にも長い道のりが待っている」と、長きにわたって自分のアイデンティティを模索してきたと明かした上で、「私たちは自分たちを定義するということに慣れていると思う。社会はそういう二者択一(バイナリー)のなかで機能しているけど、私は自分がその間に存在するということに気がつくのに時間がかかったし、今もまだ、自分がどこに位置するのかは分かっていない」と続け、今もまだ自分がどこに括られるかは分からないと打ち明けた。
続けて、多くの人たちがセクシャリティを話題にしていることは心強いとして、「ソーシャルメディアや世界中の人たちがこのことを話題にしていて、そのことは私の道のりを助けてくれている」とエマ。「私がこのことについて投稿し始めた時は、恐ろしかったし、露出するような心地で、それが正しいことなのか分からなかったのだけど、クィア・コミュニティにいる人たちからは、すごく心地の良いフィーリングをもらっている」と続けた。
エマは7月に投稿したチェストバインダーを着けた写真に添えたコメントで、次のように綴っている。「どんな旅だって正しい。山あり谷ありだし、変化も多いけど、それで良い! それを大切にして。安全に束ねて、自分にふさわしいものを見つけてあげて」。(フロントロウ編集部)