「時間」に関して疑問が多い『マトリックス4』
2019年8月に制作が発表され、ついに今年2021年12月17日に劇場公開となる『マトリックス レザレクションズ』。
20世紀末の世界に衝撃を与えた『マトリックス』3部作より20年、ラナ・ウォシャウスキー監督、キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モスが続投し、1作目の続編となる本作には、時間軸に関して疑問が多い。
キアヌが演じるネオとキャリーが演じるトリニティーは年を重ねたが、一方でモーフィアス役はローレンス・フィッシュバーンからヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世に。ヤーヤは現在35歳であり、『マトリックス』公開時のローレンスよりも若い。
また、エージェント・スミス役はヒューゴ・ウィーヴィングからジョナサン・グロフが引き継いだ。エージェント・スミスに関しては、当初はヒューゴが続投する予定だったが、スケジュールが合わないことが原因で実現しなかった。
そしてプリヤンカー・チョープラー演じるキャラクターが誰なのかは明らかにされていないが、オラクルの若かりし頃なのではないかという予想が多い。
ローレンス・フィッシュバーンではないモーフィアス
1つ、もしくは2つの世界で、年を取ったキャラクターと若くなったキャラクターが同時に存在しているというのは、一体どういうことなのか。多くのファンが疑問を持つなか、米Screen Rantは、ある仮説を打ち出した。
モーフィアスは、エージェントの1人なのでは?
3部作ではネオを導くメンター的存在であり、ザイオンを救うために戦ったモーフィアス。そんな彼が、エージェントだった?
とはいえ、Screen Rantは、モーフィアスという存在のルーツはこれまでに語られていないことや、『マトリックス レザレクションズ』の予告編ではスーツ姿のモーフィアスもいることなどを指摘。また、ヤーヤが演じるモーフィアスは、ローレンスが演じたモーフィアスのデジタル世界にだけ存在する残像なのではないかという予想もしている。
本作のモーフィアスは誰なのか?
本作でモーフィアスを演じた本人であるヤーヤは、予告編映像が解禁になった時には、「モーフィアス」という言葉だけを添えて自身の写真をインスタグラムに投稿し、自分が演じたのは新キャラクターではなくモーフィアスだと明言。
しかし先日、英GQのインタビューで彼は、「あのキャラクターはモーフィアスと呼ばれているだけ」とコメント。そして、「公開されたら意味が分かるよ」と続けており、彼は単に若かりしモーフィアスを演じたわけではないとでも言うような雰囲気。
ローレンスは出演を打診されなかったと明かしており、エージェント・スミスとは違い、モーフィアスは最初から若返る計画だったと見られる。つまり彼の存在には意図があり、『マトリックス レザレクションズ』の世界を紐解くヒントになる。
『マトリックス』は3部作だが、『マトリックス レザレクションズ』は1作目の続編。となると、『マトリックス・リローデッド』と『マトリックス・レボリューションズ』で登場したメロヴィンジアン役のランベール・ウィルソンが、どういう風に出演するのかということも気になってくる。
考えてくると混乱してくるが、だからこそ、ウォシャウスキー監督の才能への期待が高まるというもの。『マトリックス レザレクションズ』は、12月17日に全国ロードショー。
(フロントロウ編集部)