子供向けの教育番組『セサミストリート』の新シーズンに、番組の52年の歴史のなかで初めてアジア系のマペットが登場することが明らかになった。(フロントロウ編集部)

『セサミストリート』に初めてアジア系のキャラクターが登場

 米現地時間11月25日の感謝祭の日に放送される子供向けの教育番組『セサミストリート』のエピソードより、韓国系アメリカンの7歳の少女「ジヨン(Ji-Young)」が新たに仲間として加わることが発表された。

 番組の52年の歴史のなかで、アジア系のキャラクターが登場するのは今回が初めて。ジヨンは、エレキギターを弾くことやスケートボードが大好きな女の子だという。

 ジヨンは、初登場するエピソード『See Us Coming Together: A Sesame Street Special(原題)』で多くのアジア系のスターたちと共演を果たしており、米HBO MAXなどで配信されるこのエピソードには、MCU映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』で主人公のシャン・チーを演じたシム・リウや、テニス選手の大坂なおみらも出演する。

 『セサミストリート』を制作する非営利教育団体「セサミワークショップ」のクリエイティブ&プロダクション部門で副社長を務めるケイ・ウィルソン・ストーリングス氏が米AP通信に語ったところによれば、ジヨンの登場は、ジョージ・フロイド氏が亡くなったことで大きな広がりを見せたブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter/黒人の命にも価値がある)運動や、新型コロナウイルスの拡大をきっかけにアジア系に対する人種差別が広がったことを受け、『セサミストリート』としていかに「状況を反映できるか」を検討した結果だという。

 『セサミストリート』には昨年、黒人のキャラクターであるタミル(Tamir)が新たに仲間に加わり、人種差別問題について番組内で取り上げていた。

 ジヨンのマペットを操るキャスリン・キムは米AP通信に、ジヨンを韓国系“アメリカ人”として描くことが大切だったと話す。「人々は私たちを『アジア人』と一括りにしようとするのです。なので、ジヨンが韓国系アメリカ人であることがとても重要でした。韓国人としてまとめるのではなく、彼女はここ(アメリカ)で生まれたのですから」。

 ジヨンが初登場するエピソード『See Us Coming Together: A Sesame Street Special(原題)』では、アジア系であるために「故郷へ帰れ」と言われてしまったジヨンに対し、エルモらセサミストリートの仲間たちがジヨンに「ここにいていいんだよ」と伝える内容になっているという。

  『セサミストリート』は11月12日より動画配信サービス「U-NEXT」で独占配信中。ジヨンが初登場する『See Us Coming Together: A Sesame Street Special(原題)』も「U-NEXT」で配信されることを期待したい。(フロントロウ編集部)

 

 

 

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