『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーを演じる予定だったサシャ・バロン・コーエンのことを、クイーンのロジャー・テイラーが酷評した。(フロントロウ編集部)

ラミ・マレックの予定ではなかったフレディ役

 1970年代にデビューし、今なお多くの人に愛されるロックバンドのクイーン。そんなクイーンのボーカルで、1991年に死去したフレディ・マーキュリーをメインにおいた映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、2018年に公開され、超ロングライン大ヒットを記録した。

 本作は2010年から制作が進行していることが明らかにされていたが、その間に主演俳優や制作陣の降板・交代が繰り返され、なかなかに制作が難航した作品だと言える。

 そして当初、主演俳優を務める予定だったのは、イギリスのコメディ俳優サシャ・バロン・コーエン。

画像: ラミ・マレックの予定ではなかったフレディ役

ロジャー・テイラー、サシャの演技力を酷評

 皮肉の効いたキャラクターから、映画『マダガスカル』といったファミリー向け映画まで、様々な作品や番組に出演してきたサシャは、『ボヘミアン・ラプソディ』の制作に携わっていたクイーンのドラマーであるロジャー・テイラーやギタリストのブライアン・メイと、作品について意見の違いが明らかとなり、2013年に降板。

 その後、『007』シリーズのQ役で有名なベン・ウィショーがフレディ役に起用されたが、彼も降板に。そして2016年に、最終的にフレディを演じ、映画の大ヒットに貢献したラミ・マレックの起用が決定した。

画像: ブライアン・メイ(左)とロジャー・テイラー(右)。

ブライアン・メイ(左)とロジャー・テイラー(右)。

 ラミの演技は高く評価され、第91回アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したことを考えれば、制作の苦労も報われるというもの。そしてクイーンのロジャーは、主演がサシャのまま進まなくて良かったと考えているよう。英Classic Rockのインタビューで、かなり辛辣な言葉を残した。

 「彼は完全に最悪になっていただろうと思っている。サシャは何と言っても押しが強い。身長も6インチ(約15センチ)ほど高い。しかし私は彼の過去5作品を見て、彼はあまり良い俳優ではないという結論に達した。間違っているかもしれないけれどね。彼はほんとうに素晴らしい破壊的なコメディアンだと思っていたし。それが彼の得意とするところだろう。なんにせよ、ラミは不可能ともいえるような役を見事にこなしたと思っている」

 ブライアンはサシャが降板した当時、クイーンとサシャの関係は良好なままだとコメントしていたが、その事実を少し疑ってしまうほどの酷評!

 コメディアンとしてのサシャは評価しているとはいえ、ロジャーがここまで否定的な意見を持っていたとなれば、主演の交代は避けられないことだったよう。

(フロントロウ編集部)

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