ザ・キッド・ラロイが、自身にとっての師匠であるジュース・ワールドが21歳の若さで亡くなった現場にいたことを明かして、ジュースとの最後の瞬間を振り返った。(フロントロウ編集部)

21歳の若さで亡くなったジュース・ワールド

 ジャスティン・ビーバーやBTSのSUGA、エミネムらが参加した、亡くなってからは2作目となるアルバム『Fighting Demons(ファイティング・デーモンズ)』が12月10日にリリースされた故ジュース・ワールド

画像: 21歳の若さで亡くなったジュース・ワールド

 「ルーシッド・ドリームズ(Lucid Dreams)」などのヒット曲で知られるジュースは、2019年12月に21歳の若さで帰らぬ人に。ジュースは、自家用ジェット機でシカゴ・ミッドウェー空港に到着後、2種類の薬物を同時に摂取したことが原因で発作を起こして亡くなった。多作だったジュースは2020年7月に死後1作目のアルバムとなる『Legends Never Die(レジェンズ・ネヴァー・ダイ)』がリリースされた。

ザ・キッド・ラロイがジュース・ワールドとの最後の瞬間を振り返る

 ジュースは生前に若手の育成にも力を注いでいたことで知られ、ジャスティン・ビーバーとのコラボ曲「Stay」が2021年を代表するヒット曲となったオーストラリア出身の現在18歳のラッパー、ザ・キッド・ラロイもジュースが可愛がっていた“弟子”の1人。

 16歳の誕生日を記念してジュースから贈られたヴァースを収録した「GO」などでジュースとのコラボ歴もあるラロイだが、なんと、16歳だった時にシカゴ・ミッドウェー空港でジュースが亡くなった現場に一緒にいたという。

 米現地時間12月16日より、ジュースの人生を追ったドキュメンタリー『Juice WRLD: Into the Abyss』が米HBO MAXにて配信されており、ラロイはその中で、ジュースが空港で倒れた瞬間について振り返っている。

 「(飛行機から)歩いて降りていた時に、窓越しに警察が見えて、『何事だ?』って思ったのを覚えてる。警察からは『全員パスポートを出して』って言われたんだ。座っている俺の前にジュースが座っていて、(ラッパーの)Gマネーもすぐ側に座っていた。ジュースとGマネーが握手をしていたのを覚えているよ」とラロイはドキュメンタリーで語っている。

画像: ザ・キッド・ラロイがジュース・ワールドとの最後の瞬間を振り返る

 ラロイによれば、警察による取り調べを受けていた時にジュースが発作を起こしたといい、当時を次のように振り返った。「俺はその場で固まってしまった。彼に何が起きたか分からなくて、どう助けたらいいか分からなかったんだ。俺たちは全員その場に座ったまま、ただパニックになっていた。『何が起きたんだ?』って言い合っていた。最初は、彼が発作を起こしたのかと思っていたのだけど、そしたら、彼の鼻や口から血が流れてきたんだ」。

 「それを見て、俺たちはもっと大騒ぎになった。そうしたら警察が俺たちのところへ来て、全員に手錠をかけた。俺たちは一列に並ばされて、『彼から離れろ!』って俺たちに言ったんだ」とラロイ。

 「警察は(ジュースの恋人だった)アリー以外の俺たち全員に手錠をかけて、一列に並ばせたんだ。アリーは『ちょっと、やり過ぎだよ』って言ってくれたんだけどさ。警察は俺たちに手錠をかけて、アリーには『落ち着いてください。彼は大丈夫ですから』って言っていた。俺たちは全員、『おい、彼は血を流しているよ』っていう感じだった」と続けて語り、ジュースとの最後の瞬間を振り返った。

 米TMZは、当時、ジュースとその仲間たちが法律で機内への持ち込みを禁止されている銃を違法に持ち込んでいたとして、それを知ったパイロットが地上にいるスタッフに報告したと報道。通報を受けて駆けつけたFBI(連保捜査局)とFAA(連保航空局)の捜査官によって、着陸してすぐに立ち入り検査が行われた。その際、警察の捜査をかく乱するために、ジュースが一度に多量の薬を摂取したことが伝えられている。(フロントロウ編集部)

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