エルトン・ジョン&エド・シーラン「Merry Christmas」
エルトン・ジョンとエド・シーランによる初の“師弟共演”が実現したその名も「Merry Christmas」は、全英シングルチャートで2週にわたって首位を獲得するなど、今年最もヒットしたクリスマスソングの1つに。意外にも、この曲はエドにとってキャリア初のクリスマスソングとなっていて、エドも共同監督を努めたミュージックビデオでは、往年のクリスマスソングやクリスマス映画の数々にオマージュが捧げられており、クリスマスらしさをギュッと凝縮した1本に仕上がっている。
マライア・キャリー feat. カリード & カーク・フランクリン「Fall in Love at Christmas」
誰もが認める“クリスマスの女王”であるマライア・キャリーは、今年も名曲を届けてくれた。カリードとカーク・フランクリンをフィーチャリングに迎えた「Fall in Love at Christmas」は、クリスマスに“再び愛を見つけよう”と歌う、ハートウォーミングな1曲。ここで歌われる“愛”は、恋愛関係に限らない普遍的な愛となっていて、“家族愛”も表現したミュージックビデオには、マライアの双子の子どもたちであるモロッカンとモンローが出演している。
アバ「Little Things」
ファンにとっては、アバの4人が奇跡的な再結成を果たし、実に40年ぶりとなるニューアルバム『ヴォヤージ』をリリースしてくれたこと自体がプレゼントだったが、アルバムにはグループ結成以来初となるクリスマスソング「Little Things」も収録され、こちらも嬉しいサプライズとなった。「Little Things」は4人からユニセフへのクリスマス・プレゼントとなっていて、アバは「少女たちを性的暴力から保護し、力を与えることを支援」するため、この曲の収益をユニセフによるグローバル・チャイルド・プロテクション・ファンド(世界児童保護基金)に寄付することを発表している。
ケリー・クラークソン & アリアナ・グランデ「Santa, Can't You Hear Me」
ケリー・クラークソンが今年10月にリリースしたホリデーアルバム『ホェン・クリスマス・カムズ・アラウンド… 』で、音楽界を代表する歌唱力モンスター2人によるコラボが実現! ケリーと共に人気オーディション番組『ザ・ヴォイス(The Voice)』で審査員を務めるアリアナ・グランデが参加した「Santa, Can't You Hear Me」は、2人が高い期待のハードルを軽々と超えた美しいハーモニーを披露する、間違いのない純度100%のクリスマスソングに仕上がっている。
ブライソン・ティラー feat. ジャスティン・ビーバー & プー・ベア「lonely christmas」
R&Bシンガーのブライソン・ティラーは、クリスマスEP『A Different Christmas(ア・ディファレント・クリスマス)』に収録した「lonely christmas」でジャスティン・ビーバーをゲストに招集。今年リリースした自身の最新アルバム『ジャスティス』でも自身の孤独と向き合っていたジャスティンが歌う、「今年は孤独なクリスマスになるよ/孤独と傷心のクリスマスに」というパートは、楽曲にこの上ないリアリティをもたらしている。
メーガン・トレイナー「Christmas Coupon」
今年2月に俳優で夫のダリル・サバラとの間に第1子となるライリーを出産したメーガンは10月、2020年にリリースした初のクリスマスアルバム『ア・ベリー・トレイナー・クリスマス』に3曲を追加で収録した新バージョンをリリース。メーガンが「ベイビー、私はあなたのクリスマス・クーポン/私でお金を節約して」と歌う新曲「Christmas Coupon」は、新型コロナウイルスの感染が再拡大しつつある状況での、ささやかな“おうちクリスマス”のBGMにもオススメな1曲。
ペンタトニックス「Evergreen」
すっかりクリスマスの定番アーティストの1組となったペンタトニックスは、もちろん今年もクリスマスアルバムを届けてくれた。クリスマスの名曲たちのカバーを中心に収録した新作『エヴァーグリーン』に収録されているオリジナル曲「Evergreen」で、5人は「忘れないで、失わないで/あらゆる喜びはあなたのためにあるということを」と優しく歌い、クリスマスはみんなのためにあるということを思い出させてくれる。
ジミー・ファロン feat. アリアナ・グランデ & ミーガン・ジー・スタリオン「It Was A…(Masked Christmas)」
コメディアンであるジミー・ファロンが笑えるクリスマスソングを作りたいと思い立ったことをきっかけに作られた1曲も、アリアナ・グランデとメーガン・ジー・スタリオンという実力者2人が参加を承諾したことで、一気に“本格的”なクリスマスソングに。「去年はマスク着用のクリスマスだった/Zoomでクリスマスをお祝いしたけど、Wi-Fiが止まらないように、家の中で一番電波が良い洗濯機のところでZoomをした/なんでもかんでもアルコール消毒してね」と歌われる、“マスク着用のクリスマスだった”というタイトルが付けられた「It Was A…(Masked Christmas)」は、新型コロナウイルスとの共存を余儀なくされた2020年代のクリスマスを象徴する1曲に仕上がった。
「It Was A…(Masked Christmas)」の歌詞を借りれば、残念ながら2020年から引き続いて今年も“マスク着用のクリスマス”となってしまいそうだが、ここに紹介した2021年発のクリスマスソングたちを聴けば、ささやかでも温かいクリスマスを過ごせること間違いなし。他にも多くのアーティストたちがクリスマスソングをリリースしているので、こちらも併せてチェックしてみて。(フロントロウ編集部)