ジェームズ・フランコの発言に被害者が怒りをあらわに
自身が経営していた演劇学校「Studio4」(※現在はすでに閉校)に通っていた複数の元生徒からセクハラで訴えられた俳優のジェームズ・フランコが、ポッドキャスト『The Jess Cagle Podcast(原題)』で自身をめぐる疑惑について語った件で、被害者たちが発言の内容に苦言を呈した。
フロントロウで何度かお伝えしたが、約3年前、ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ及び性的暴行事件がきっかけで活発化したMeToo運動によって、ジェームズがプライベートでセクハラやレイプまがいの行為に及んでいたことが、被害にあった女性たちの告発によって次々と明らかに。
その後、Studio4の元生徒であるサラ・ティザー・カプランとトニ・ガールをはじめとする複数の生徒が、授業の一環として全裸での乱交シーンの撮影を強要されたとして、ロサンゼルス郡上級裁判所に集団訴訟を起こした。この裁判は、ジェームズが約2億円超の和解金を支払うことで決着がついている。
今回のインタビューを受けて、サラとトニの代理人が声明を発表。「フランコは権力について盲目であることに加え、この見せかけの演技学校で被害者に与えた計り知れない痛みと苦しみに対してまったく無神経であり、むしろそのことを気にも留めていません。そもそも学校を始めるような立場になかったことを認めているにもかかわらず、和解に合意したあとも被害者の経験を軽視し、彼女たちが受けた痛みを無視し続けるのは信じがたいことです」と、ジェームズの一連の発言を痛烈に批判した。
また、インタビューのなかでジェームズは、「僕がやった最も愚かなこと、あるいは学校でやった最も愚かなことのひとつは、とある授業を『セックスシーン』と呼んだことだ。(中略)コンテンポラリー・ロマンスとか、そういう名前にすればよかったんだ」などと、問題の主旨と違う的外れな発言をしていたが、そのことについても「授業の名前をめぐる誤解でもなければ、仕事のしすぎが招いたことでもありません。(ジェームズがしたことは)卑劣な行為。それに尽きます」とばっさり。
さらに、「あのインタビューで、フランコが自分の行動に対して説明責任を果たした、もしくは起きたことに対して反省の意を示したと思ってはいけません。あのインタビューは、この件についてこれ以上詮索されないことを期待してわざと大型連休の直前に発表し、現実の問題から目をそむけたものです」と怒りをあらわにした。(フロントロウ編集部)