キャメロン・ディアスがハリウッドの「深刻な女性蔑視」について語る
2014年に公開された映画『ANNIE/アニー』への出演を最後に俳優業を引退し、現在はアヴァリン(Avaline)というワインブランドの共同オーナーなどを務めるキャメロン・ディアスが、人気リアリティ番組『ル・ポールのドラァグレース』の審査員としても知られるミシェル・ヴィサージュがホストを務めるポッドキャスト『Rule Breakers(原題)』に出演。1990年代から2000年代にかけてハリウッドにあった「酷い女性蔑視」について振り返った。
1994年に公開された映画『マスク』で俳優としてデビューを果たし、その後『メリーに首ったけ』などに出演して広く知られる存在となったキャメロン。
2000年に1作目が公開された、女性探偵のチームの活躍を描いたアクション映画『チャーリーズ・エンジェル』シリーズや、「おとぎ話へのアンチテーゼ」だとキャメロン本人が話すアニメ映画『シュレック』シリーズでフィオナ姫の声優を務めるなど、女性たちの「典型的」な物語を覆すような作品にも出演してきた彼女だが、「今であれば、『#MeToo』などによって誰もが認識しているおかげでできたかもしれない行動を、私はほとんどしませんでした」と今回番組で打ち明けた。
キャメロンがそう語る背景には、当時、ハリウッドではびこっていたという「深刻な女性蔑視」がある。「1990年代や2000年代の初期には、ものすごく深刻な女性蔑視がありました。権力による搾取が標準になっていて、業界全体にはびこっていたのです」と彼女はミシェルに明かしている。
キャメロンはそうした状況に遭遇しても、ただ受け流すことで乗り切っていたといい、笑いながら「こうやって(笑って受け流すことが)普通になってしまっていました」と話す。
「無傷のまま切り抜けるためにね」とキャメロンは続けて、「みんなが気にかけてもらっていると感じられるくらいに参加して、でも(ミソジニーの)犠牲者にはならないように振る舞っていました。そういった立場の中では、そういう状況の乗り越え方を心得ている必要があったんです。それが日常で、生活の至る所でそういうことを感じていましたから」と、当時は女性蔑視で傷ついてしまわないよう、そうした状況を乗り越えるすべを知っていなければいけなかったと振り返った。(フロントロウ編集部)