ウィル・スミスが受賞スピーチで騒動を謝罪
現地時間3月27日に開催された第94回アカデミー賞授賞式で主演男優賞を受賞したウィル・スミスが、受賞スピーチで“ガチビンタ事件”を謝罪した。
ご存じの方も多いと思うが、この約1時間ほど前、プレゼンターとして登場したコメディアンのクリス・ロックが脱毛症に悩むウィルの妻ジェイダ・ピンケット・スミスの坊主頭をイジったことにウィルが激怒し、突如、壇上にあがってクリスをビンタするという出来事があった。さらに、ウィルはFワードと呼ばれる放送禁止用語を使ってクリスを罵り、アメリカではその瞬間だけ無音で放送された。
以下、ウィルのスピーチの訳。
「リチャード・ウィリアムズは家族を守ることに熱心な人でした。私の人生のこの時、この瞬間、神が私に何を求め、どうあるべきか語りかけていることに圧倒されています。この映画を作るにあたって、私はアーンジャニュー・エリスという、これまで出会った人のなかで最も強く、最も繊細な人物を守ることができたのです。ビーナスとセリーナを演じたサナイヤとデミを守ることができたのです。人を愛し、人を守り、民の川となることを、私は人生の中で求められています」
「私たちの仕事をするためには、罵詈雑言に耐えなければならないことも知っています。みんなに色々言われても大丈夫でないといけません。このビジネスでは、無礼なことをされても笑顔で大丈夫なふりをしなければならないのです」
「ありがとう、ディー(※デンゼル・ワシントンのこと)。デンゼルからさっきこう言われました。『人生の頂点にいるときこそ気を付けろ。そういうときに悪魔はやってくるものだ』と」
「私は愛を受け止める器でありたいと思っています。 ビーナスとセリーナ、そしてウィリアムズ家の皆さんに、あなたの物語を私に託してくれてありがとうと言いたいです。私は、そのような愛と思いやりと気遣いを伝える立場でありたいと思います」
「アカデミー(映画芸術科学アカデミー)に謝罪します。賞にノミネートされたほかの候補者の方々にも謝りたいです。これはとても美しい瞬間です。私は賞を取ったから泣いているわけではありません。自分のために賞を取るのではありません。これはすべての人たちに光を当てるということなのです。(すべての人たちとは)ティム、トレバー、ザック、サナイヤ、デミ、アーンジャニュー、そして『ドリームプラン』の全キャストとスタッフ、ビーナスとセリーナ、ウィリアムズ家全員のことです。芸術は人生を模倣します。リチャード・ウィリアムズも言われていましたが、私もクレイジーな父親みたいですね。でも、愛があるからこそクレイジーなことができるんです」
(フロントロウ編集部)