アカデミー賞で男女の賃金格差に痛烈な皮肉
現地時間2022年3月27日に、アメリカのドルビー・シアターで第94回アカデミー賞が開催された。2019年から3年連続で司会者なしだったアカデミー賞だが、今年のアカデミー賞では司会者が復活。コメディアンで俳優のエイミー・シューマー、レジーナ・ホール、ワンダ・サイクスの3人が務めた。そんな3人がアカデミー賞のオープニングで行なったモノローグが痛快すぎるとして、多くの視聴者から歓声があがった。
エイミーは開始早々、社会における男女の賃金格差について痛烈な皮肉!
「今年、アカデミー賞は3人の女性を司会者として雇いました。男性1人を雇うより安いからですね」
"This year the Academy hired three women to host—because it's cheaper than hiring one man."https://t.co/1H1Y9jC9bl#oscars pic.twitter.com/hs78koqZRt
— ABC News (@ABC) March 28, 2022
ハリウッドでも女性俳優のほうに支払われる賃金は男性俳優よりも低い傾向が根強くあり、これまでに、ドラマ『X-ファイル』主演の1人であるジリアン・アンダーソンは共演者の10分の1、映画『ゲティ家の身代金』主演のミシェル・ウィリアムは1650分の1という壮絶な賃金格差の経験を明かしており、その他にもキーラ・ナイトレイやジェニファー・ローレンスなど、数多くの女性が声をあげてきている。
ゲイと言ってはいけない法案にもジャブ
また、3人は、2022年3月にフロリダ州で可決された、通称「ゲイと言ってはいけない法案(Don't Say Gay Bill)」を批判。この法案は、教師が生徒と性的指向や性自認といったLGBTQ+の話題について話し合うことを小学3年生以降になるまで禁止するもので、子供たちが社会に実際に存在するアイデンティティを理解したり、誰かに相談したりする機会を制限するとして、大きな批判を集めている。
そこでワンダはモノローグのなかで、「私たちは今夜、素晴らしい夜を楽しむことになる。フロリダ州の人たち、私たちはゲイ・ナイトを開催します」とメッセージ。そしてワンダ、レジーナ、エイミーの3人は一緒になって、「ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ、ゲイ~」と歌い始めた!
"We're gonna have a great night tonight—and for you people in Florida, we're going to have a gay night."
— ABC News (@ABC) March 28, 2022
Oscar hosts address Florida's widely-criticized "don't say gay" bill. https://t.co/1H1Y9jC9bl#oscars pic.twitter.com/6Tmf3RcXAP
世界的一大イベント、映画の祭典アカデミー賞授賞式を始める3人のオープニングトークには、会場にいた参加者も視聴者も笑いが止まらず、4年ぶりの司会者ありで開催されたアカデミー賞を楽しんだ。
(フロントロウ編集部)