ジョニー・デップ、アンバー・ハードの自殺発言で身動きできず
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなど、これまでに数々のヒット作で主演を務めてきた俳優のジョニー・デップが元妻で同じく俳優のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判で、ジョニー本人が法廷で自ら証言を行なった。
現地時間4月20日、前日に続いて再び証言台に立ったジョニーは、過去にアンバーとケンカになりその場を立ち去ろうとした際に、彼女から自殺をほのめかされたと主張すると同時に、そのことが過去のトラウマと重なってアンバーとの関係を断つことができなかったと語った。
アンバーは、ジョニーによるドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)を主張していることから、今回の裁判ではジョニーがDVの加害者か否かが争点のひとつとなっているが、ジョニーは過去の裁判から一貫してDV疑惑を否定しており、むしろ暴力を振るっていたのはアンバーの方だと訴えている。
この日、法廷でアンバーとの結婚生活を振り返ったジョニーは、アンバーが不満と怒りで自身に「殴りかかる」ことがしばしばあったと言うと、「平手打ちに始まり、突き飛ばしたり、テレビのリモコンを私の頭に投げつけたり…」と、ケンカを重ねるうちにアンバーのそういった行為が常態化したと供述。さらに、ケンカを終わらせるためにジョニーがその場を離れようとすると、自殺願望と受け取れる発言をし、「あなたなしでは生きられない」と言って無理やり引きとめようとしたと述べた。
ジョニーの母親は暴力的で、ジョニーや彼の姉だけでなくジョニーの父親、つまり夫にも暴力を振るっていたことで知られるが、ジョニーによると、父親が母親のもとを去ったあと、母親が自殺を図ったことがあったそうで、結果的に未遂に終わったものの、この出来事がジョニーのなかでトラウマに。
ジョニーは「ハードさんは何度か自殺を口にしたことがあり、それはやがて要因のひとつになりました」と言うと、それでもなお彼女のもとを離れなかった理由を問う質問に、「なぜ私はとどまったのでしょう?恐らく、父が(虐待を受けながらも結婚生活に)とどまったからでしょうね...。失敗したくなかったんです。うまくいくように努力したかったんです。彼女を助けられると思いました。元の彼女を連れ戻すことができるかもしれないと思ったんです。なぜなら、私が最初の1年あるいは1年半のあいだに知っていたアンバー・ハードはあんな感じではなく、突然、敵になってしまったのです」と答えた。
ちなみに、先日証人として呼ばれたマリッジーカウンセラー(結婚カウンセラー)のローレル・アンダーソン氏は、ジョニーとアンバーの暴力行為を実際に目にしたことは一度もないとしながらも、2人は「相互虐待」の関係にあり、お互いに暴力を振るっていた可能性が高いと指摘している。(フロントロウ編集部)