俳優のジョニー・デップが元妻のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判で、アンバーがジョニーによる性的暴行を主張したことを受けて両者の代理人が急きょ声明を発表した。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップの代理人が性的暴行疑惑にコメント

 俳優のジョニー・デップから名誉毀損で訴えられた元妻で同じく俳優のアンバー・ハードが、現地時間5月5日に行われた裁判で、ジョニーから酒のボトルを使ってレイプされたと主張したことを受けて、ジョニーの代理人が緊急の声明を出した。

 この日の裁判でアンバーはジョニーに酒のボトルを性器に何度も挿入され、ボトルが割れていないか不安になったことや、その後、性器から出血があったものの、精神的なショックが大きく痛みが感じられなかったことなどを涙ながらに語った。

画像: 現地時間5月3日、裁判所の前でファンの呼びかけに応じるジョニー・デップ。

現地時間5月3日、裁判所の前でファンの呼びかけに応じるジョニー・デップ。

 以下、ジョニーの弁護団が米Peopleを通じて出した声明。

 「デップ氏の弁護士が先月の冒頭陳述で正確に予測したように、ハードさんは直接尋問でまさに『人生最高のパフォーマンス』を披露しました。ハードさんの話は、新しくて都合の良い詳細が増え続けている一方で、デップさんの回想は、彼女の最初の主張がなされてから6年の辛い歳月を経ても、まったく変わっていません。彼の真実=つまり真実はどのような環境においても変わることはありません。デップ氏のチームによる今後の反対尋問が最も重要であり、ハードさんがその複雑な証言のなかで、事実と違うことを言おうとしていることが明らかになるでしょう」

アンバー・ハードの代理人がすかさず反論

 ジョニーの代理人によるコメントが発表されたあと、今度はアンバーの代理人が声明を発表した。

 「今回発表された声明に見られるように、デップ氏の名誉毀損の主張は急速に崩れており、彼の弁護人は訴追者から迫害者に変わりつつあります。彼らはデップさんの話は変わっていないと自慢しています。だとしたら、(民事法上の)保護命令でも英国での名誉毀損裁判でも敗訴したのですから、被害者を攻撃し、自らの行為の責任を取らないという従来のやり方ではなく、新たな戦略を考えるべきだと思います。もしデップ氏が本当に無実なら、なぜ彼は何度もハードさんに謝罪し、『(自分の中の)モンスターを永遠に追いやる』ことを約束したのでしょうか。事実とフィクションの区別がつかないという病気は彼の弁護団にも広がっています。まさにその弁護団がパニックになって、説得力のある証拠や写真が紹介されないように徹底的に争っています。デップ氏は、英国の裁判でもそうだったように、裁判のあいだずっと、ハードさんの顔を見る勇気もなく、落書きしたり、鼻で笑ったりしているのが不思議でなりません。どうやら彼らは、陪審員の注意をそらし、被害者を悪者にするという、明らかに負ける2部構成の戦略をさらに強化しなければならないと考えているようです」

 声明にあった「英国の裁判」とは、2020年にジョニーが自身のことを「妻に暴力を振るう者」と呼んだイギリスの大衆紙The Sunの発行元を名誉毀損で訴えた裁判のことで、ジョニー側はさまざまな証拠を提示して自身にかけられた疑惑を否定したが、裁判所はThe Sunがジョニーがアンバーに対して暴力的だったと報じたことは「実質的に見て事実に反していない」と判断し、ジョニー側の訴えを棄却した。

画像: 現地時間5月3日、裁判所から出てきたアンバー・ハード。

現地時間5月3日、裁判所から出てきたアンバー・ハード。

 フロントロウで連日お伝えしているが、ジョニーはアンバーが2018年に米Washington Postに寄稿した論説が名誉毀損にあたるとして、約55億円(5,000万ドル)の損害賠償金を求めている。この論説でアンバーは名前こそ出さなかったものの、ジョニーであることがわかるかたちで彼によるドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)を告発した。一方のジョニーは自身のDV疑惑を否定しており、暴力を振るったのはむしろアンバーのほうだと主張している。(フロントロウ編集部)

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