『ショーシャンクの空に』脱出シーンは“良い香り”だった可能性
1994年に全米で公開され、スティーヴン・キング原作の秀逸なストーリーライン、ティム・ロビンスの卓越した存在感、そしてモーガン・フリーマンの演技力が組み合わさり、映画史に残る作品の1つとなっている映画『ショーシャンクの空に』。
刑務所内での数十年の時間のなかで、それぞれの登場人物の人生や生き様を描く本作において、物語の終盤でティムが演じるアンディが脱獄したシーンと、モーガンが演じるレッドとアンディが美しい海の前で再会するシーンは、他に類を見ない“爽快感”を誇る。
脱獄シーンでの爽快感は、アンディが過ごした刑務所での数十年の日々、そして最後に汚い下水管を通って外に出た彼が、自由となった身で雨を浴びることで達成される。そのため、下水管が汚いことは重要だが、とはいえこれはフィクション。撮影では、ティムが本当の汚水のなかを通ったわけではない。
さらにいえば、むしろその水なら“アリ”かも…だなんて。米Timeによると、アンディの脱獄シーンで使われたのは、チョコレートシロップ! それを、水とおがくずと混ぜたものだったという。
もちろん、それを食べることはできなかっただろうが、もしかしたらあの緊張感漂うシーンの向こう側ではチョコレートシロップの香りが漂っていたかも?
ちなみに、“食べ物だと見せかけて食べ物ではない”という逆パターンで撮影が行なわれた作品もある。『ショーシャンクの空に』の10年前に公開され、今なお愛されるコメディ映画の『ゴーストバスターズ』。この作品では、巨大な歩くマシュマロであるマシュマロマンが登場するが、破裂して人間に降り注がれたマシュマロは、実際には23kgものシェービングクリームが使われた。
(フロントロウ編集部)