ノンバイナリーを公言しているセレブとして初めて米Vogue誌の表紙を飾った俳優のエマ・コリンが、ジェンダーについての持論を語った。(フロントロウ編集部)

エマ・コリンがノンバイナリーとして初めて米Vogueの表紙に抜擢

 英国王室を舞台としたNetflixの大ヒットドラマ『ザ・クラウン』のシーズン4で若き日のダイアナ妃を演じ、ハリー・スタイルズと共演したAmazonプライム・ビデオの来たる新作映画『僕の巡査』 も話題になっているイギリス出身の俳優であるエマ・コリン(26)が、ノンバイナリーとオープンにしているセレブとして初めて米Vogue誌の表紙に抜擢された。

 ノンバイナリーは、男女どちらかという2元的なジェンダーの枠組みに当てはまらないジェンダーのことで、著名人としては他にシンガーのサム・スミスデミ・ロヴァートらがノンバイナリーであることを公にしている。エマは昨年7月にインスタグラムで、自身のジェンダー代名詞をノンバイナリーの人々が使用することが多い「they」を含む「she/they」に変更して、ノンバイナリーであることをオープンにしたのではと話題に。現在、エマのジェンダー代名詞は「they/them」に更新されている。

エマ・コリンがジェンダー・アイデンティティに持論

 エマはインスタグラムに表示するジェンダー代名詞を「she/they」に変更した当時、ボクサーが試合で拳に巻くバンデージ(包帯)をチェストバインダー代わりに身につけた写真も投稿していた。今回、エマは米Vogueとのインタビューでこの時のことを振り返り、インスタグラムに自分のジェンダー・アイデンティティに関する投稿をするのは「とても怖い」ことだとした上で、当時多く寄せられたコメントの中には、敬意を欠いたものもあったことを明かした。

画像: エマ・コリンがジェンダー・アイデンティティに持論

 「私の考えとしては、ジェンダーというのは定まったように感じることがないものだと思っています」とエマは米Vogueに語っている。「いつか定まることがあるのかは分かりませんが、私にとっては常に何かしらの流動性があるものだと思います」。

 インタビューのなかで、エマは自身のセクシャリティについても触れて、「私は人が好きです」と明言した上で、初めて交際したのは女性だったと振り返っている。「私が最初に交際したのは女の子で、その人からは『あら、クィアの赤ちゃんね!』って言われました。(交際は)素敵なものでしたよ。その人とはもう会わなくなってしまったのですが、彼女は私に気づきを与えてくれました」。

 また、エマがカミングアウトした際には家族からもあたたかい反応があったといい、女性と交際していることを報告した際には、「弟がDMをくれて、『ようこそ、と言わせて! だって僕はずっとバイセクシャルだったから』って言ってくれました」と回想。

 「(自分たちの)次の世代は遥かに(自分たちのジェンダー・アイデンティティに対して)落ち着いていると思います。ものすごく自然な形で、自分自身を(男女の)二元からは離れたところで表現する方法を見つけているのですから。私たち(の世代)はその二元の間に捕まっていると言えるのに」とも語って、若い世代のほうが男女の二元に捉われない形で自分たちのアイデンティティを確立することができていると持論を語った。(フロントロウ編集部)

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