自殺を考えたことがあるセレブからあなたへのメッセージ。(フロントロウ編集部)

ジャスティン・ビーバー

画像: ジャスティン・ビーバー

 10代前半でデビューして以来、音楽業界のトップを走り続けるシンガーのジャスティン・ビーバーが、順風満帆な音楽人生を送る一方で、若くして地位と名声を手にしたがために精神面で不調をきたしたり、薬物中毒に陥ったり、その結果として素行の悪さが目立つようになって世間から批判されたり、約2年間にわたる“暗黒時代”を過ごしていたのはファンのあいだでは有名な話。

 精神的な痛みや苦しみに耐えられず、“感じないほうがマシ=死んだほうがマシ”という考えに走ってしまったこともあるというジャスティンは、ある日、「もうこんな自分ではいたくない」と思い、セラピーに通うなど必要な助けを得ることを決意した。

 「今現在ツラい思いをしている人たちに、『もし孤独を感じてるなら、誰かにそのことを話して。声を上げるんだ』と言って励ましてあげたい。人に話すことで解放されることもある。僕もそうしていれば、あんなにたくさんの痛みを感じずにすんだ」

 「みんながみんな、朝起きてベッドから出るのがツラいわけではない。でも、少なくとも僕にはそれがとてもツラいことだった。そして、世の中には僕と同じような状況に置かれた人たちがたくさんいると思う。その人たちに『君は1人ぼっちで苦しんでいるわけじゃない』と言ってあげたい。人生は生きる価値がある。ここであきらめずに生きようと思っているなら、前に進むしかない」

 家族でも、友人でも、先生でも、相談電話の相手でも、カウンセラーでもいい。とにかく「誰かに話すことが大事」と話すジャスティンは、セラピーのほかに、運動をしたり、瞑想をしたり、好きな音楽を聞いたりしてメンタルヘルスのケアを行なっているそうで、「音楽にはパワーがある。落ち込んでいる時は本当に助けになる」としている。

ビリー・アイリッシュ

画像: ビリー・アイリッシュ

 音楽界で最も権威ある賞と言われるグラミー賞で「年間最優秀レコード賞」を2年連続で受賞するなど、10代の頃から目覚ましい活躍を続けるシンガーのビリー・アイリッシュは、16歳だった2018年に深刻なうつの症状に悩み、自殺願望を抱くほど追い詰められていた。

 ビリーいわく、突然の名声や、劇的に変わってしまった周囲の環境などによるプレッシャーや孤立感に押し潰されそうになり、自ら命を絶とうという思考にまで陥ってしまったそうで、「私は去年(2018年)すごく不幸せだった」、「正直言って、自分は17歳まで生きて到達できないと思ってた」と、華々しいキャリアの成功の影で鬱々とした日々を過ごしていたことをのちに明かしている。

 ギリギリのところまでいったこともあったが、それでも踏みとどまれたのは母親の存在が大きかったという。現在は家族のサポートや、そのあと通い始めたセラピーのおかげもあって、だいぶ調子が良くなったといい、自らの影響力を活かして、自分と同じ様な問題と闘っている人たちの救いになりたいと考えているという。

 「みんな私の仕事が好きじゃないんだよね。(仕事について)話せる相手がいない。それをすると、自慢してるか、恩知らずなやつだってかんじになっちゃうから。だからセラピーに行き始めた。(セラピストは)私が話せる唯一の人だよ」

 また、自身の経験をもとに、「ファンの子たちの肩をつかんで、『お願いだから、自分を大事にして。自分にやさしくして。自分に親切にして。』って伝えたい。『どうか、その余計な一歩を踏み出さないで。これ以上、自分自身を傷つけないで』って」とも呼びかけている。

レディー・ガガ

画像: レディー・ガガ

 主演を務めた映画『アリー/ スター誕生』でアカデミー主演女優賞にノミネートされるなど、シンガーだけでなく、俳優としても活躍するレディー・ガガは、鬱や不安障害といったメンタルヘルスの問題に悩まされていることや、過去のレイプ被害によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)、摂食障害、ドラッグ依存など、自身が抱える問題をこれまで包み隠さず明かしてきた。

 今でも医師から処方された薬に頼り、セラピーを受ける日々を送っているというガガは、「それでも私は前に進み続ける。そして、困難に直面している若者たち、そして大人たちにも、彼らだって前進することはできる、生き抜くことができる、私のようにオスカーを獲得することだってできるということを知って欲しい」、「準備ができたなら、勇気を出して誰かに助けを求めてみて欲しい」と話す。じつは、かつて自傷行為を行なっていたガガが、そうした行為をやめることができたのも、誰かに相談したことがきっかけだった。

 「誰かに対して『ねえ、私、自分を傷つけたくて仕方ないんだけど』と伝えることができたとき、その衝動は鎮まった。そして、私のそばで『そんなことをして見せなくていいよ。話してごらん。君はどんな風に感じてるの?』と言ってくれる誰かがいたことで、私は自分の辛さを吐き出すことができた」

 ガガは自身の経験をもとに、セラピーなどの心理療法と並行すれば、薬物療法もしっかりと効果を発揮するはずだとしている。

リル・ウェイン

画像: リル・ウェイン

 “音楽界で最も権威ある賞”と言われるグラミー賞を過去に5度受賞し、これまでに数々のヒット曲を世に送り出してきた人気ラッパーのリル・ウェインは、精神的に悩んでいた12歳のときに、警察が介入するほど深刻な状況に陥ったことがある。リルの場合、メンタルヘルスについて弱音を吐くという習慣がまったくない家庭で育ったこともあり、周囲に助けを求められなかったことが一番の問題だったという。

 「誰にも相談できなかったし、(自分が抱えていたものを)誰にも吐き出せなかった。学校の友達に相談することもできなかった。友達の前ではつねにクールであろうとしていたから。家庭で何か問題があったとしてもそれを言う相手がいなかった」と、過去の自分を振り返るリルは、もし身近にメンタルヘルスの問題を抱えている人がいたら、“真剣に向き合ってあげてほしい”と話す。

 「(他人の悩みが)どれくらい深刻なものなのかを知る術はない。でも、もし誰かが勇気をふりしぼって、自分でもわからない異変が起こっていることを認めたら、そのことを信じ、可能なかぎり真剣に向き合ってほしい」

 また、「自分が弱い部分を見せることで、精神的な問題を抱えている人の助けになりたい」というリルは「勇気を持って一歩を踏み出すことが大事なんだ」とも語っている。

ケイティ・ペリー

画像: ケイティ・ペリー

 長年にわたって第一線で活躍を続け、一見すると順風満帆なキャリアを歩んできたように見えるシンガーのケイティ・ペリーは、デビューから数年が経過した頃、ショービズ界で生きるポップスターのケイティ・ペリーとしての自分と、本名のキャサリン・ハドソンという本当の自分とのはざまで苦しんでいたそうで、自殺を考えるほど追い詰められていた。

 また、2017年にも、同年発売のアルバム『Witness(ウィットネス)』のセールスの不振と、現在の婚約者である俳優のオーランド・ブルームとの破局に悩まされ、再び自殺の2文字が頭をよぎったという。そのときの自分について「笑顔を失った」と振り返るケイティを救ったのは、「感謝」の気持ちだった。

 「心は折れてしまったけど、私にとっては大切なことだった。自分を満たす別の方法を見つけることができたから。感謝の気持ちが私の人生を救ってくれた。それ(感謝の気持ち)を見つけることができていなかったら、私はただ悲しみに打ちひしがれて、どこかから飛び降りていたと思う」

 ちなみに、どん底を経験したおかげで、逆に感謝するという術を身につけることができたと話すケイティが、自殺願望を乗り越えられたのには、両親が牧師で、信仰心と“物事は必ず良くなる”という考えがベースにあることも少なからず影響しているよう。(フロントロウ編集部)

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