『スター・ウォーズ』のドラマ『オビ=ワン・ケノービ』の第5話と最終回で脚本家を務めたアンドリュー・スタントンが、制作における喜びと悔しさを明かした。(フロントロウ編集部)

『スター・ウォーズ』ユニバース作品を制作するなかでの苦労

 映画『スター・ウォーズ』プリクエル3部作より、ユアン・マクレガーヘイデン・クリステンセンなどがカムバックしたことで注目を集めたドラマ『オビ=ワン・ケノービ』。オビ=ワンが主人公となり、幼きレイア姫との絆や、ダース・ベイダーとふたたびの対峙を描く全6話の作品だが、評価はファンの心を射止めたとは言えない結果となった。

 そんな本作で、第5話と最終回の脚本を担当したのは、ピクサーのレジェンド的存在アンドリュー・スタントン。彼は『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』といった多くのヒット作で監督・脚本を務め、アカデミー賞へのノミネート経験も多い。また、近年では『ストレンジャー・シングス』や『レギオン』といった実写ドラマの監督も務めている。

 『スター・ウォーズ』シリーズのドラマ『オビ=ワン・ケノービ』で脚本家を務めることは、彼にとってとても楽しいことだったそうで、io9のインタビューで、ファンなら目を細めてしまうほっこりエピソードを明かした。

 「“ベイダーがこう言う”とか、“ケノービがこう言う”とか打ち込む時には、オタク丸出しでしたよ。一旦止まって、“これを入力してお金をもらえるだなんて信じられない。このセリフが本当に言われるかもしれないなんて信じられない”という感じでした」

 自分が憧れていた作品の制作に参加できて、しかもそれでお金がもらえるだなんて、楽しくて楽しくて仕方ないはず。一方で、ユニバース作品だからこその苦労があったとも語った。

 「しかし別の部分では、“これはユニバースに合っているのか?”といった厳しさを乗り越えなくてはならず、ほろ苦いものでもありました。(続編制作は)ファンの関心があるからでしたが、そのことによって、より良いストーリーを伝えるために、さらに先へ冒険するということが許されないこともあった。なので、それは私がより良い物語の選択肢だと思うことへのハンディキャップにもなりました。なので、多くはなかったですがフラストレーションを感じることもあり、それはストーリーに貢献はしなかったと思います」

 『スター・ウォーズ』シークエル3部作のプロデューサーであるJ・J・エイブラムスは、レイを演じたデイシー・リドリーに『スター・ウォーズ』は宗教だと忠告していたという逸話が示すとおり、ユニバースには熱狂的はファンが多い。そのため、製作チームの方針で冒険できなこともあったのだろう。しかし結果として満足していないファンも少なくないことを考えると、挑戦を取るか、安定を取るかの難しさがそこにはある。

 そんななかでもドラマをまとめたとして、アンドリューは脚本家でプロデューサーのジョビー・ハロルドに感謝をしていた。

(フロントロウ編集部)

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