カタールで22回目のワールドカップを開催するFIFAに、4.4億ドルを払うよう求める声が強まっている。

2022 FIFAワールドカップの開催国カタールでは、開催権を獲得した2010年から前例のない規模の建築計画が進行。工事には移民労働者が多く投入されたのだが、W杯開催決定からの約10年で6,500人以上の出稼ぎ労働者が死亡したと英Guardianが2021年に報道。

そして今年5月、NGO団体アムネスティ・インターナショナルが、W杯優勝賞金と同額の4.4億ドル(約600億円)を「ワールドカップの準備期間中にカタールで人権侵害を受けた何十万人もの移民労働者のために」使うようFIFAに求め、市民による署名活動も行なわれている。

6,500人全てがW杯に直結した死だとは明言されていないが、FIFAの“スタジアム建設現場での労働災害は3件のみ”という説明は誤解を生む。この数字は“スタジアム建設現場での作業中”に絞ったものだが、W杯関連工事は、道路設備やホテル建設、空港の拡張など多岐にわたるからだ。例えば自宅で亡くなった人でも、労働環境が原因の健康被害ならば説明責任が出てくる。FIFAがW杯開催で66億ドル(約9,200億円)を得るとされる一方、出稼ぎ労働者の時給は低いもので200円ほどとされている。

(フロントロウ編集部)

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