キット・コナー、バイセクシャルのキャラクターについて思い
アリス・オズマンによるイギリスの青春コミック『HEARTSTOPPER ハートストッパー』を原作としたNetflixドラマ『ハートストッパー』でニックを演じたキット・コナーが、放送映画批評家協会賞のトークに参加。バイセクシャルの人物が描かれることが少ないことについて意見を述べた。
彼が演じたニックは、ジョー・ロック演じるチャーリーと関わるなかで彼と恋に落ちるバイセクシャル。
イギリスの人口調査では、2020年に16歳から24歳の世代で自分がゲイかレズビアンだと答えた割合は2.7%、それに対してバイセクシャルだと答えたのは5.3%となった。人口におけるLGBTQ+コミュニティの割合は、答えたくない当事者や、年代や地域による差などが原因で調査によって偏りがあることは指摘されているが、LGBTQ+コミュニティにおけるバイセクシャルコミュニティが大きいことは分かる。
ドラマや映画では、LGBTQ+コミュニティのキャラクターが描かれることがまだまだ少ないことが問題になっているが、キットは、そのなかでもバイセクシャルの人々が描かれることは少ないと意見した。
「バイセクシャルのコミュニティは、ショッキングなほど少ないレプリゼンテーションしか得られていないと思います。とくに男性のバイセクシャルのキャラクターは。LGBTQIA+コミュニティにおいてバイセクシャルの人々は非常に多いので、それはショッキングです。巨大なコミュニティにもかかわらず、レプリゼンテーションを得られない」
だからこそ、彼がニックというキャラクターを演じる機会を得られたのは大切なこと。キットは先日、一部の視聴者の詮索によって、自分もバイセクシャルであるというカミングアウトを強制された。苦しい出来事が起こってしまったが、作品に出演したことについては、「(ニックの)旅や経験を描くことができたのは、本当に喜ばしいことでした」と語る。
そして『ハートストッパー』におけるニックの物語が重要な理由について、「(物語は)そこまで、自分が他の青年に惹かれる男性であるのかということについてではなく、(ニックが)過去に自分のセクシャリティについて考えた全てが突然意味のないものになるのか、それともまだ認めたいことなのかということについてでもあります。それはあまり頻繁には見られないものだと思います」と語った。
(フロントロウ編集部)