※この記事には、ドラマ『メンタリスト』のレッド・ジョンに関するネタバレが含まれます。
『メンタリスト』レッド・ジョンの正体
2008年から2015年にかけて放送された大ヒットドラマ『メンタリスト』は、サイモン・ベイカー演じるパトリック・ジェーンと、彼の妻と娘を殺したレッド・ジョンの攻防を描くシリーズ。
元詐欺師で頭のきれるジェーンが、CBIで捜査官のリズボンらと一緒に単発的な事件を解決しながら、並行して連続殺人犯のレッド・ジョンを追うというストーリーで、シーズン6第8話までが展開。その後、舞台をFBIに移して、シーズン7まで放送された。
レッド・ジョンは正体不明の天才犯罪者であり、シーズン1からジェーンだけでなく視聴者の心も揺さぶってきたキャラクター。殺人犯でありながら、彼を崇拝する人すら出てきてしまうカリスマ性を持っている。だからこそ、その正体がザンダー・バークレー演じるマカリスター保安官であったことが発覚した時には、視聴者からかなりの賛否両論が起こった。
視聴者の中には、シリーズに多く登場してきたキャラクターがじつはレッド・ジョンだったという展開を望んだ人もいれば、よりスタイリッシュでミステリアスな雰囲気のある人物を求めた人もいるだろう。とにもかくにも、あのジェーンを翻弄してきた「正体不明」の「天才カリスマ殺人犯」というキャラクターの正体に視聴者が期待をするのは当たり前で、マカリスター保安官という結果が、ストーリー的には筋が通っていたとしても不十分だと感じたり、彼が映し出された時に“誰?”となってしまったりした人もいるであろうことは予想がつく人選だった。
では、ジェーンを演じたサイモンはどう思っているのだろうか? 2013年に米Colliderのインタビューで、レッド・ジョンの最後についてこんな思いをコメントしている。
「最終的に、レッド・ジョンを殺した方法に満足しています。いつも、自分が毎日会っている男、仕事へ向かう道の間で、2ブロック先で、芝生に水をやっている人だったらより一層恐怖だなと感じていました。なので、レッド・ジョンが誰なのかが分かった時、彼はそのカテゴリーを満たしていた。しかし究極的に、このような事柄では、大なり小なり期待外れなことはあるものです。このようなこと、例えばミステリーでは、何が起こるかを頭の中で想像するでしょう。とくに、長らくあなたを悩ませていたミステリー、彼は誰なのかというミステリーは、もはや神話的ですから」
レッド・ジョンの正体については自分の意見を言わず、彼とジェーンの最後の戦いには満足していると話したサイモン。期待外れなことはあるものだと話したことから、視聴者の間で批判的な意見が出ていることは認識しているよう。
ちなみに、サイモンの実の娘であるステラ・ベイカーは、2021年にアメリカで放送されたドラマ『The Republic of Sarah(原題)』で主演。そして、そんな彼女が演じたキャラクターの父親を演じたのは、なんとレッド・ジョン役のザンダーだった。
(フロントロウ編集部)