菊池雄星投手も所属するブルージェイズ(Blue Jays)のピッチャーであるアンソニー・バスが、LGBTQ+に差別的だと物議を醸したSNS投稿後初の試合で、満員の本拠地ロジャーズ・センターにブーイングで迎えられた。(フロントロウ編集部)

本拠地ファンにブーイングで迎えられたアンソニー・バス

 プライド月間直前の5月29日にインスタグラムのストーリーズに動画を投稿し、クリスチャンとしては聖書の教えがあるからLGBTQ+をサポートするブランドをボイコットする理由があると主張した、トロントを本拠地とするブルージェイズのアンソニー・バス投手。

 ブルージェイズもプライド月間に祝賀イベントを控えているため、アンソニーは自身のキャリアもボイコットするのだろうか? LGBTQ+に差別的なコメントであることに加えて、そんなつっこみも入った今回のコメント。

画像: 本拠地ファンにブーイングで迎えられたアンソニー・バス

 4月にも妻に掃除をさせた客室乗務員に激怒して物議を醸したアンソニーの発言が批判を浴びるなか、5月31日にアンソニーが試合に出場。満員の本拠地ロジャーズ・センターで約4万2,000人の観客に迎えられてマウンドにあがったアンソニーだったが、地元紙トロント・サンによると、アンソニーがウォーミングアップを始めた頃からブーイングが少しずつ始まり、彼がマウンドに向かうとその音は徐々に大きくなっていったという。そして、その後はストライクやアウトのたびにブーイングが起こる事態に。

 観客がSNSにアップした複数の動画からは、会場中からブーイングがあがっているのが聞こえる。さらにこの日、ロジャーズ・センターを見下ろすように立つCNタワーはレインボーカラーにライトアップ。SNSに動画や写真をアップした複数の観客によると、ライトアップはアンソニーが登場したタイミングに行なわれたという。

 この日、アンソニーは試合直前に会場で自身の発言を謝罪。「私の友人や親しい家族も属しているプライド・コミュニティを傷つけるような投稿をしたことを認め、本当に申し訳なく思っています」と後悔を口にしたアンソニーは、チームメイトにも自身の言動を謝罪したことを明かし、「ブルージェイズのリソースを使って、自分自身をより教育し、より良い決断をするために前進するつもりです。球場はみんなのためのものです。球場にはすべてのファンの居場所があり、すべての人を歓迎したい」とコメントした。

 そしてToronto Sunによると、チームのジョン・シュナイダー監督は、アンソニーの言動を「なかったことにするつもりはない」と述べ、謝罪したから終わりではなく、「もっと多くのステップが続くことになる」と、アンソニーの語った“自分自身をより教育する”という思いを見守る姿勢を見せたという。

 トロント・ブルージェイズは6月9日・10日の週末には本拠地ロジャーズ・センターでプライドイベントの開催を予定している。(フロントロウ編集部)

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