ブリトニー・スピアーズの自伝『ザ・ウーマン・イン・ミー(原題)』が10月24日に発売され、1週間で110万部を売り上げたと出版元サイモン&シュスターの部署ギャラリー・ブックスが発表した。ポップアイコンであるブリトニーの旅路がブリトニー本人の言葉で読める本書。今年最も注目の自伝と言っても過言ではないが、その裏で、90年代に交際した元彼ジャスティン・ティンバーレイクへの陰湿なネットいじめ問題も起きている。(フロントロウ編集部)

ブリトニー・スピアーズの自伝は、なぜここまで注目を集めているのか?

 10月24日に発売された自伝『ザ・ウーマン・イン・ミー(原題)』は、2021年に約13年に及んだ成年後見制度から解放されたブリトニー・スピアーズが初めて出版する自伝。

画像: www.britneybook.com
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 これまでファンは、ブリトニーに近い関係者の著書を通して舞台裏のエピソードを知ってきた。しかし著者はどれも、ブリトニーの母リン・スピアーズ、妹ジェイミー・リン・スピアーズ、パーソナルアシスタントのフェリシア・クロッタなど、後見制度を通して10年以上ブリトニーを利用してきたとブリトニーに糾弾された人たちばかり。つまりファンにとって今回の自伝こそ“本当の真実”。その内容への注目度はことさら高い。

 さらに、20代後半と30代を後見人制度のもと生きてきたブリトニーが初めて主導権を握って自分のストーリーを全世界に語ることの意義は、ただの自伝以上のものがある。それは、成年後見制度からの解放を象徴するものであり、彼女の新たなスタートを告げるもの

 世間では、この本を読むことを通して、ブリトニーの新たなスタートを祝福し、彼女の勇気と決意を支援したいという思いも強く、自伝は発売から1週間で110万部を突破している。

元彼ジャスティン・ティンバーレイクについての言及も多数

 ブリトニーは『ザ・ウーマン・イン・ミー』のなかで、名声との付き合いや、家族との複雑な関係、成年後見制度からの解放を勝ち取るための闘いなど、さまざまな事柄に触れているが、セレブとの逸話も多い。

 コリン・ファレルとの短い恋、パリス・ヒルトンとの友情、クリスティーナ・アギレラとの苦い思い出、マドンナやマライア・キャリー、ジェニファー・ロペス、リース・ウィザースプーンらへの憧れなど、多くのセレブとのエピソードが登場するなか、最も注目を集めているのが、ブリトニーが1999年~2002年に交際したジャスティン・ティンバーレイクとの話

画像: 元彼ジャスティン・ティンバーレイクについての言及も多数

 ブリトニーは当時、のちに史上最も売れたアルバムのひとつとなったセカンドアルバム『ウップス!...アイ・ディド・イット・アゲイン』を発表したばかり。一方のジャスティンは、人気絶頂だったボーイズグループNSYNCのメンバー。2人は“ポップ界のプリンスとプリンセス”と謳われていた。

 『ザ・ウーマン・イン・ミー』のなかで、ブリトニーは以下のような告白をしている。

  • ジャスティンとの子どもを妊娠したが、ジャスティンの勧めで人工中絶した
  • ジャスティンはいろいろな人と浮気をしていた
  • ブリトニーも振付師と浮気をした
  • 破局はジャスティンからの「It’s over!!!(もう終わり!!!)」というメッセージで告げられた
  • 別れた後にジャスティンが別れの手紙を額に入れて持ってきて、それはまだ大切に持っている

破局後の行動が問題視されていたジャスティンに再び逆風

 ジャスティンはブリトニーとの破局後に取ったいくつかの行動が原因で、ブリトニーのファンの間では以前から否定的な意見があった。

画像: 破局後の行動が問題視されていたジャスティンに再び逆風

 ジャスティンは2002年の破局後、ソロデビューアルバム『Justified』の収録曲「Cry Me A River」でブリトニーに浮気されたことを示唆。メディアの男尊女卑もあり、世間では“好青年ジャスティンを裏切った尻軽なブリトニー”という報道が過熱。ブリトニーも自伝で、「メディアでは、私はアメリカのゴールデン・ボーイの心を傷つけた娼婦のように描かれていました。実際は、私はルイジアナでボロボロな状態にあり、彼はハリウッドで楽しそうに遊びまわっていた」と綴った。

 さらに、ジャスティンは当時、インタビューでのリップサービスとしてブリトニーとの性的な話に触れたこともあり、意図的だったかどうかは別として、それが“ブリトニーは尻軽”報道に追い風を与えた。

画像: ジャスティン・ティンバーレイクの曲「クライ・ミー・ア・リバー」のMVにはブリトニー似の女性も登場する www.youtube.com

ジャスティン・ティンバーレイクの曲「クライ・ミー・ア・リバー」のMVにはブリトニー似の女性も登場する

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 そういった背景から、ブリトニーのファンの間では“ジャスティンはアルバムPRのためにブリトニーを利用した”と批判する声が以前から強く、2021年にはジャスティンがSNSに謝罪文を投稿。「僕の対応は不十分で、女性蔑視(中略)を良しとしてしまう人々や世間の仕組みに甘んじてしまっていた」とコメントした。

 そんななか今回、ブリトニーが自伝でジャスティンの浮気や人工中絶を告発したあと、“裏ではそんなことがあったのに、表ではブリトニーの尻軽説に乗っていたなんて”と再び怒りが爆発している。

 ちなみに、ブリトニーは当時の件について、「有名になるために、権力を持つために、男性は女性の悪口を言うことを奨励されているのは分かっている。でも私はその裏で打ちのめされていた」と綴り、「私が自分の言い分を言うことはできなかった。だって、ジャスティンが彼側の話で世界を納得させてしまっていたから、誰も私の味方をしてくれないとわかっていたから。ジャスティンは、彼が私を辱める力をどれだけ持っていることに気づいていなかったんだと思う。彼は今でもそれを本当に理解していないと思う」と、その思いを明かした。

ネットいじめがひどすぎてコメント閉鎖、妻ジェシカ・ビールにも被害

 『ザ・ウーマン・イン・ミー』の内容が明らかになると、ネット上では、ジャスティンに対するネガティブな意見が再び強まることに。

画像: ネットいじめがひどすぎてコメント閉鎖、妻ジェシカ・ビールにも被害

 ETは関係者の話として、「ジャスティンは自分の家族のことに集中しており、ブリトニーの回顧録には関心を持たないようにしています。ここ最近のジャスティンは、遠くからブリトニーを応援しようとしています」と報じたが、ジャスティンのSNSのコメント欄にはジャスティンに対する批判が書き込まれ続け、ジャスティンがインスタグラムのコメント欄を閉鎖するほど悪化

 するとアンチコメントの場は、ジャスティンの妻である俳優のジェシカ・ビールのインスタグラムへ移動。ジェシカは8月を最後に投稿はしていないのだが、アンチたちは約3ヵ月前の投稿のコメント欄に「彼は沈黙していても我々は彼が何をしたか分かっている」「彼から逃げた方が良い」などといった書き込みを行なっている。

画像: ジェシカ・ビールのインスタグラムのコメント欄にはジャスティンに対する批判的なコメントが。

ジェシカ・ビールのインスタグラムのコメント欄にはジャスティンに対する批判的なコメントが。

 ジャスティンとジェシカが沈黙を続けるなか、今年11月に米公開の映画『トロールズ・バンド・トゥギャザー』に新曲「Better Place」を提供するために再結成したNSYNCのメンバーであるランス・バスはTMZの取材に応え、「誰もが自分の意見を持っている。ただ、今の世界はヘイトに満ちているから、少し寛容になろうとする必要がある気がするんだ」とコメント。「ブリトニーはそうした(※許した)。だから彼女を見習おう」と付け加えた。

 ランスはブリトニーとは今でもプライベートで交流がある仲。ランス自身はジャスティンやブリトニーとこの件についてどのような会話をしたかは明かしていないが、両者の友人として、行き過ぎた批判をやめるよう諭した

画像: 2023年7月にランス・バスの子どもに会いに行って「おばさんになった」とツイートしたブリトニー・スピアーズ。©Britney Spears/Intagram

2023年7月にランス・バスの子どもに会いに行って「おばさんになった」とツイートしたブリトニー・スピアーズ。©Britney Spears/Intagram

 一方のブリトニーは、自伝の発売直前に公開したインスタグラムの投稿で「私の本の目的は、決して誰かを怒らせることではない」と語り、本で書かれた多くの出来事は20年も前の話だと強調したうえで、「私はもう乗り越えて前に進んでいるし、ここからは白紙の状態から始めましょう」とファンに伝えている。

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